
レゴ®︎ SPIKE™ プライムの強力なモーターと、レゴ®︎ テクニック™の豊富なギアを組み合わせれば、単なる移動手段ではない「働く車」の制作に挑戦できます。
YouTubeには、荷物を持ち上げたり、移動させたりするユニークな作品が数多く公開されており、子どもたちの好奇心を大いに刺激します。
このプロジェクトでは、遊びを通して物理学や工学の基礎を楽しみながら学ぶことができます。
SPIKEで「働く車」を作る面白さ

レゴ®︎ SPIKE™ プライムキットは、単に車を走らせるだけでなく、モーターの動きを精密に制御する楽しさを教えてくれます。
フォークリフトがパレットをそっと持ち上げたり、クレーンが重い荷物をゆっくりと巻き上げたりする動作は、子どもたちにとって大きな驚きと感動を与えます。
この「自分で作ったものが、意図した通りに働く」という体験は、プログラミングやメカニズムへの興味を深めるきっかけとなります。
また、リアルな働く車を再現することで、社会の仕組みや技術の役割に対する理解も深まります。
どうやってクレーン車やフォークリフトを作る?

レゴ®︎ SPIKE™ プライムキットは、モーターやセンサー、そしてプログラミングが可能なハブを備えており、物理的な仕組みとデジタルな制御を組み合わせた作品づくりが可能です。
ギア比と力の伝達
クレーン車やフォークリフトを作る上で、最も重要な概念の一つが「ギア比」です。
モーターの回転力を効率よく利用して、重いものを動かすパワーに変える必要があります。
クレーン車の場合、高速で回転するモーターに小さなギアを取り付け、それを大きなギアと組み合わせることで、回転速度を遅くする代わりに、大きな力を生み出すことができます。
この仕組みでフックを巻き上げることで、重い荷物を持ち上げられるようになります。
フォークリフトも同様に、フォークを上下させるためには、モーターの回転運動を直線運動に変換する必要があります。
ネジのようならせん状のギア(ウォームギア)や、複数のギアを組み合わせることで、この動きを実現します。
これらの仕組みを実際に組み立てて動かすことで、子どもたちは「回転運動と直線運動の関係」「トルクと速度の関係」といった、物理学の基礎を感覚的に理解できます。
プログラミングによる精密な制御
働く車を思い通りに動かすためには、プログラミングによる精密な制御が欠かせません。
クレーン車の場合、フックをゆっくりと巻き上げたり、素早く下ろしたりするためには、モーターの回転速度を細かく設定する必要があります。
また、巻き上げすぎないように、モーターの回転数をカウントするプログラミングも重要です。
フォークリフトも同様に、パレットをスムーズに持ち上げるためには、モーターの動きを一定に保つ必要があります。
また、パレットを水平に保つためのバランスを考慮した構造設計も重要になります。
これらのプログラミングを行うことで、子どもたちは単なるブロック遊びではなく、デジタルな視点から物理的な問題を解決する力を養います。
この作品で身につく重要な能力

SPIKEで働く車を作るプロセスは、子どもたちの様々な能力を育むことができます。
これは将来、科学者やエンジニアを目指す上での貴重な経験となります。
物理学と工学の基礎を実践的に学ぶ
このプロジェクトは、物理学や工学の基礎を楽しみながら学ぶ絶好の機会です。
ギアの仕組みや力の伝わり方を実際に体験することで、教科書だけでは理解しにくい「てこの原理」「力の合成」といった概念を深く理解できます。
また、複雑な機構を設計・組み立てることで、空間認識能力と創造性が育まれます。
論理的思考力と問題解決能力の向上
「なぜフックが上がらないのか」「なぜフォークが傾いてしまうのか」といった問題に直面したとき、子どもたちは原因を探し、解決策を試すというデバッグのプロセスを経験します。
この試行錯誤の繰り返しが、粘り強く課題に取り組む力を養い、論理的な思考力を鍛えます。
コミュニケーション能力と協働性
YouTubeで公開されている多くの作品は、チームで制作されたものです。
クレーン車の作品を制作する際、一人が機構の設計を担当し、もう一人がプログラミングを担当するなど、自然な役割分担が生まれます。
子どもたちは、アイデアを共有し、互いに協力することで、チームワークとコミュニケーション能力を育みます。
レゴ® SPIKE™ で作る働く車は、単なる模型ではありません。
それは、子どもたちが自らの手で未来の技術を体験し、創造する力を育むための重要なステップなのです。

