【概要】
STEAM教育は分野横断的な学びを通じて思考力や創造性を育む教育手法として、国内でも注目を集めています。
東京都内の私立中学校では、理工系大学との連携や探究活動を取り入れた先進的なカリキュラムが展開されており、生徒の主体的な学びを支える実践例が広がっています。
本記事では、STEAM教育とその実践事例について詳しく紹介します。
STEAM教育とは?

STEAM教育は科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・芸術(Arts)・数学(Mathematics)の5分野を横断的に学ぶ教育手法であり、2000年代にアメリカで誕生した教育概念です。
最初は芸術要素を含まないSTEM教育として広まりましたが、創造性や想像力を育む重要性が認識され、Artsが加えられてSTEAMへと進化しました。
STEAM教育の本質は単なる科学技術の習得ではなく、習得した知識を基盤として自ら考え新たな価値を創造し、複雑な問題を解決する能力の養成にあります。
現代社会では既存情報の処理速度や正確性において人工知能が人間を凌駕している状況の中、人間には人工知能が不得手とする領域である革新的な発想力や創造性が求められています。
STEAM教育は様々な学問分野を結びつけ、実社会の課題と向き合うプロセスを通じて問題発見力と解決能力を培うアプローチであり、日本においても文部科学省や経済産業省が普及促進に力を入れるなど、教育現場での導入が進んでいます。
従来の教科別・知識伝達型の学習方法から脱却し、分野を超えた学びの統合と実践的応用を重視するSTEAM教育は、予測困難な未来社会を生き抜くために必要な思考力と創造性を育む教育モデルとして世界中で注目を集めています。
STEAM教育に興味関心が高まっている理由

STEAM教育が国内外で注目を集めている背景には、社会環境の急激な変容があります。
人工知能や情報技術の目覚ましい発展によって生活様式が変革し、多様なニーズが発生する中で、現代社会はますます複雑化しています。
変化の激しい社会環境において人々が充実した生活を送るためには、問題を主体的に見出し解決策を模索できる能力の獲得が不可欠となっています。
国家レベルでは、学習指導要領の改定を通じてプログラミング教育が導入されるなど、先端技術を効果的に活用できる人材の育成に向けた取り組みが本格化しています。
STEAM教育は現代における基礎的な学習スキルとして「令和の読み書きそろばん」と称されるほど重要性が認識されています。
従来の教育体系に変わる新たな教育理念として、教育機関・企業・地域社会を含む様々な分野で採用が広がっていくことが予測されます。
技術革新のスピードが加速する未来社会において、分野横断的な思考力と創造性を養うSTEAM教育の価値はさらに高まり、教育システム全体の変革を促す原動力となっていきます。
STEAM教育の実践事例
東京都内にあるSTEAM教育を実践している私立の中高一貫校を詳しく紹介します。
芝浦工業大学附属中学校

芝浦工業大学附属中学校は、世界的な技術革新を生み出す人材育成に注力する中高一貫の私立学校として、国内でも先進的なSTEAM教育を実践しています。
入学後すぐに芝浦工業大学での特別授業が開始され、最先端の学問領域に触れることで知識を探求する喜びを体験できる環境が整えられています。
中学教育では、各学年に特色ある講座が設けられています。
1年生では「工学わくわく講座」でスパゲッティを用いた構造強度の学習などに取り組み、
2年生では「ロボット講座」で工学基盤を固め、3年生では「ものづくり体験講座」で応用力を養います。
高校進学後も「Arts and Tech」という特別講座が提供され、デザイン工学部やシステム理工学部の教授陣から、エンジン・ロボット工学・生命科学・ユニバーサルデザイン・ソフトウェア開発など幅広い分野の専門知識を学ぶ機会が与えられます。
芝浦工業大学附属中学校の教育プログラムは、中学で学習する基礎知識と実社会との関連性を実感できるよう設計されており、理論と実践を融合させたSTEAM教育の優れたモデルケースとして注目を集めています。
学校詳細
以下では芝浦工業大学附属中学校の詳細に関して紹介します。
学校名 | 芝浦工業大学附属中学校 |
創立年 | 1922年 |
所在地 | 東京都江東区豊洲6-2-7 |
アクセス | 豊洲駅 徒歩7分新豊洲駅 徒歩1分 |
定員(2024年度) | 155名 |
偏差値 | 男子:66~69女子:67~69 |
主な進学実績(2023年度) | 芝浦工業大学:96名東京理科大学:29名上智大学:7名早稲田大学:7名慶應義塾大学:2名電気通信大学:2名大阪大学:1名 |
玉川学園中学部

玉川学園は文部科学省より優れた理数系教育を実践する機関としてスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に認定されている総合学園です。
2023年度に東京都内でこの認定を受けた教育機関は、お茶の水女子大学附属高校や科学技術高校など16校のみという限られた状況の中、玉川学園においては高校部だけでなく中学部も認定対象となっています。
玉川学園ではSTEAM教育を基盤として最新テクノロジーを教育に取り入れながら、科学技術分野で創造性を発揮できる人材の育成に力を注いでいます。
従来型の知識習得に留まらず様々な視点から事象を考察する能力や複数の知識領域を統合して思考する力を養成することを重視しています。
学校詳細
以下では玉川学園中学部の詳細について紹介します。
学校名 | 玉川学園中学部 |
創立年 | 1929年 |
所在地 | 東京都町田市玉川学園6-1-1 |
アクセス | 玉川学園前駅 徒歩3分青葉台駅 バス17分 |
定員(2024年度) | 125名+若干名 |
偏差値 | 男子:42~49女子:42~49 |
主な進学実績(2023年度) | 玉川大学:56名慶應義塾大学:9名早稲田大学:4名上智大学:8名明治大学:11名横浜国立大学:2名海外大学:17名 |
文化学園大学杉並中学校

文化学園大学杉並中学校は現代社会に必要とされる学習方法と生き方を育成するために、STEAM教育を実践している中高一貫の私立教育機関であり、教科書の枠を超えた横断的な学びの機会を提供することで生徒の知的好奇心を刺激しています。
STEAM教育と並行してPBL(課題解決型学習)を教育の柱に据えることで生徒自身が課題を設定し解決に取り組むプロセスを通じて主体性を育む環境が整えられています。
2020年度からは「STEAMプロジェクト」という課外活動団体を発足させ生徒主導の探究活動と創造的取り組みを積極的に推進しています。
約130名の参加生徒たちは企業や大学、NPO団体との連携のもとプログラミング学習や社会課題研究、企業訪問など多岐にわたる活動を展開しており、実社会と教育を結びつけた実践的なSTEAM教育の場として機能しています。
学校詳細
以下では文化学園大学杉並中学校の詳細について紹介します。
学校名 | 文化学園大学杉並中学校 |
創立年 | 1926年 |
所在地 | 東京都杉並区阿佐谷南3-48-16 |
アクセス | 阿佐ヶ谷駅 徒歩10分荻窪駅 徒歩10分南阿佐ヶ谷駅 徒歩10分 |
定員(2024年度) | 100名+若干名 |
偏差値 | 男子:44~48女子:44~50 |
主な進学実績(2023年度) | 文化学園大学:39名早稲田大学:7名立教大学:18名法政大学:22名東京農工大学:1名横浜国立大学:1名海外大学・短大:6名 |
株式会社 SCCIP JAPAN(スキップ ジャパン)について
SCCIP JAPANは、レゴ®ブロックを活用したSTEM教育のパイオニアとして、2000年に日本初のレゴを使った民間教育教室を開設しました。
以来、幼児から小学生を対象に、創造力・論理的思考力・問題解決力を育む「ものづくり教育」を国内外で提供し続けています。
ご家庭・保護者の方へ
SCCIPの教室では、子どもたちがレゴ®ブロックやロボット教材を使って、試行錯誤しながら自分のアイデアを形にしていきます。
ただ遊ぶのではなく、「つくる楽しさ」を通じて学ぶ力を自然に育てる——それがSCCIPのものづくり教育です。
▶ 全国の教室紹介はこちら:
👉 https://sccip-jp.com/classroom-list/
教育事業者・導入を検討される方へ
SCCIP JAPANでは、STEM教育やプログラミング教育を導入したい学習塾・保育園・学童保育・教育施設向けに、
研修・教材・運営ノウハウを一括提供するメンバーシップ制度(加盟店・フランチャイズ)をご用意しています。
カリキュラムは埼玉大学STEM教育研究センターとの連携により開発されており、
現在、国内10教室以上、海外(インド・スリランカ・タイ・アメリカ)でも直営教室を展開。
導入後も継続的な運営支援を行い、教育の質と安定を両立させます。
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