【概要】
現代社会の急速な技術発展に対応するため、複数分野を統合して課題解決力を育む教育アプローチとしてSTEAM教育が注目されています。
科学・技術・工学・芸術・数学を融合し、知識だけでなく創造性や倫理観を備えた人材の育成を目指しています。
本記事では、STEAM教育について詳しく紹介します。
STEAM教育とは?

現代社会において、AIなどの科学技術の急速な発展に伴い、従来の教育体系では対応できない複雑な課題が増加しています。
STEAM教育は、このような社会変化に対応するため、複数の学問領域を統合し、実社会の問題解決に取り組む新たな教育アプローチとして注目されています。
STEAM教育という名称は、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・芸術(Art)・数学(Mathematics)の頭文字を組み合わせたものです。
2000年代に米国で始まった当初は芸術を含まない「STEM」でしたが、創造性の重要性が認識され、芸術が加えられました。
近年では、ロボット工学(Robotics)や倫理学・環境学(Ethics/Environmentology)を追加した「STREAM」や「eSTEAM」という表現も登場しています。
STEAM教育の核心は三つの要素から成り立っています。
第一に、理数系分野を基盤としながらも学際的・教科横断的な学びを促進することです。
第二に、獲得した知識を統合的に活用して現実社会の課題を発見し解決する能力を育成することです。
第三に、単なる知識や技術の習得にとどまらず、学習者の関心・意欲・態度を高める教育を目指すことです。
従来の文系・理系という二分法や個別教科による学習だけでは、現代社会が直面する複雑な問題に対応することが困難になっています。
STEAM教育は、多様な学問領域の知識を統合し、実践的な問題解決能力を養うことで、未来社会を担う人材の育成を目標としています。
理数系の専門性を持ちながらも、芸術的感性や倫理的視点を備えた総合的な思考力が、今後ますます重要になると考えられています。
理系重視とは異なるSTEAM教育における考え方

将来の社会課題に対応するためには、理数系分野を基盤としながらも、多様な知識を統合的に活用して問題解決に取り組む意志と能力が必要不可欠です。
STEAM教育は米国における理工系人材不足という背景から生まれた経緯があり、理数系領域を中核とする点は確かです。
しかしながら、日本版STEAM教育においては、理数系科目だけでなく国語や社会などを含めた教科横断的な学びの重要性が強調されています。
単に特定分野の専門知識を持つだけでは十分ではなく、習得した知識を社会貢献に活かそうとする意欲や、実際に行動に移す実践力を培うことがSTEAM教育の本質的な価値として認識されています。
知識の習得だけでなく、学びを実社会の問題解決につなげる態度や行動力の育成に重点が置かれているのです。
2019年4月に中央教育審議会への諮問「新しい時代の初等中等教育の在り方について」においても、これからの高等教育のあるべき姿として、文系・理系の区分にとらわれない多様な科目の学習とSTEAM教育の推進が提言されました。
従来の教科の枠を超えた学際的なアプローチにより、複雑化する社会問題に対応できる創造的な思考力と実行力を備えた人材の育成が目指されています。
STEAM教育は単なる理系教育の強化ではなく、幅広い知識を統合し、主体的に社会課題の解決に取り組む姿勢を育む教育改革の一環として位置づけられています。
科学技術の一人歩きを防ぐためにもSTEAMは必要?

STEAM教育に含まれる芸術(Art)の概念は、一般的に想像されるような絵画制作や音楽演奏といった技能を指すものではありません。
STEAM教育における芸術とは、テクノロジーや科学的な視点だけでなく、「人間」を中心に据えて課題解決に取り組む学びの姿勢を表現しています。
科学技術や数学の分野では物事を数値化して客観的に捉えようとする傾向がありますが、現実社会においては数字だけでは表現できない人間にとっての意味や価値も同様に重要な要素となります。
芸術(Art)の要素は、数値化が困難な概念も包含した総合的な問題解決アプローチを重視する考え方の表れであるといえます。
リベラルアーツやデザイン思考など、従来は文系と分類されてきた領域の知識や視点も、STEAM教育では積極的に取り入れられています。
ビジネスの現場を例にとると、データを技術的に処理するエンジニアの専門性だけでなく、データの解釈や組織戦略を実行するマネジメント能力が連携することによって初めて、データを活用した事業展開が実現可能になります。
STEAM教育の目標は、科学技術的な思考と人間中心の価値観を統合した複合的な能力を育成することにあります。
数値分析のような客観的アプローチと、人間の感性や価値観を考慮する主観的アプローチの両方を理解し、状況に応じて適切に活用できる人材の育成が目指されています。
株式会社 SCCIP JAPAN(スキップ ジャパン)について
SCCIP JAPANは、レゴ®ブロックを活用したSTEM教育のパイオニアとして、2000年に日本初のレゴを使った民間教育教室を開設しました。
以来、幼児から小学生を対象に、創造力・論理的思考力・問題解決力を育む「ものづくり教育」を国内外で提供し続けています。
ご家庭・保護者の方へ
SCCIPの教室では、子どもたちがレゴ®ブロックやロボット教材を使って、試行錯誤しながら自分のアイデアを形にしていきます。
ただ遊ぶのではなく、「つくる楽しさ」を通じて学ぶ力を自然に育てる——それがSCCIPのものづくり教育です。
▶ 全国の教室紹介はこちら:
👉 https://sccip-jp.com/classroom-list/
教育事業者・導入を検討される方へ
SCCIP JAPANでは、STEM教育やプログラミング教育を導入したい学習塾・保育園・学童保育・教育施設向けに、
研修・教材・運営ノウハウを一括提供するメンバーシップ制度(加盟店・フランチャイズ)をご用意しています。
カリキュラムは埼玉大学STEM教育研究センターとの連携により開発されており、
現在、国内10教室以上、海外(インド・スリランカ・タイ・アメリカ)でも直営教室を展開。
導入後も継続的な運営支援を行い、教育の質と安定を両立させます。
▶ 加盟・導入のご相談はこちらからお問い合わせください。
👉 https://sccip-jp.com/contact/
お問い合わせ・会社情報
株式会社 SCCIP JAPAN(スキップ ジャパン)
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-17-15 ヨシダFGビル
担当: 勝村
TEL: 03-6256-9406
MAIL: info@sccip-jp.com
📩 お問い合わせページ:
👉 https://sccip-jp.com/co