株式会社 SCCIP JAPAN

学童保育・放課後児童クラブ向けに、プログラミング教材の選び方を解説。タブレット型・ビジュアル型・ブロック型ロボットの比較表、職員負担や費用の目安、出張レッスン活用まで運営者目線で整理します。

学童保育のプログラミング教材の選び方|タイプ別比較と導入の実務ポイント

小学校でのプログラミング教育が必修化されて以降、学童保育や放課後児童クラブでも「プログラミングを取り入れたい」という相談が増えています。一方で、現場からは「どの教材を選べばよいか分からない」「職員がパソコンに詳しくない」「子どもの年齢差が大きく、同じ教材では回らない」といった声も多く聞かれます。教材選びを誤ると、高価な機材が棚に眠ったままになったり、準備と片付けに職員の時間を奪われたりと、運営に負担だけが残ってしまいます。

この記事では、学童保育の運営者・施設責任者の方に向けて、プログラミング教材の選び方を実務目線で整理します。タブレット型・ビジュアルプログラミング・ブロック型ロボットなど主要な教材タイプを、対象年齢や運営側の手間の観点から中立に比較し、費用の考え方、助成制度の調べ方、内製と外部委託の判断基準までを解説します。低学年中心の施設で現実的に続けられる形を見つけるための材料としてお役立てください。

学童保育でプログラミング教材を導入する前に整理すべき4つの前提

プログラミング教材を探し始めると、つい「どの教材が人気か」「どれが評判がいいか」から比べたくなります。しかし学童保育・放課後児童クラブの現場では、教材そのものの優劣よりも、その施設の条件に合っているかが定着を左右します。実際に「購入したが数回使って倉庫に眠っている」というケースの多くは、教材選びのミスではなく、前提条件の棚卸し不足が原因です。まずは次の4点を紙に書き出してから比較に進むことをおすすめします。

①対象児童の学年構成

低学年中心なのか、高学年も一定数いるのかで、必要な教材の難易度も進行の組み方も変わります。1〜2年生が多数を占める施設では、文字入力や読解量の少ない教材が扱いやすく、逆に高学年が混ざる場合は「作った後に改造や発展ができる余白」がある教材のほうが満足度を保ちやすい傾向があります。

②実施頻度(継続クラスか単発イベントか)

毎週の継続クラスなら、段階的に難しくなるカリキュラムが必要です。一方、長期休みや月1回のイベント中心であれば、1回で完結して達成感が残る内容のほうが適します。頻度が決まらないまま教材を選ぶと、内容が足りない、または難しすぎて途中で止まる、という事態になりがちです。

③職員の体制とICTスキル

担当できる職員が何名確保できるか、機器の初期設定やトラブル対応を誰が担うかは、事前に決めておく必要があります。特定の職員に依存すると、その人の異動で活動が止まります。職員負担が読みにくい場合は、外部委託による活動プログラムの選択肢も含めて検討すると現実的です。

④場所・電源・通信環境

意外に見落とされるのが物理的な条件です。次のチェック項目を、導入検討の最初に確認してください。

  • Wi-Fiがあるか/速度と同時接続数に耐えられるか
  • 電源コンセントの数と位置(延長コードの安全性も含む)
  • 端末・教材の保管場所と施錠の可否
  • 同時に参加する児童は何人までか(机の数・広さ)
  • 盛り上がって騒がしくなっても許容できる部屋か
  • 準備と片付けに何分取れるか(おやつ・帰りの会との兼ね合い)
  • 紛失しやすい小さな部品を扱える床・敷物の状況

教材の機能を比べる前に「学年構成・頻度・職員体制・場所」の4点を言語化する。ここが曖昧なままの購入が、活用されない機材を生みます。

目的によって評価軸が変わる

もう一つ重要なのが、「何のために導入するのか」です。同じプログラミング活動でも、目的が違えば重視すべき要素は変わります。

導入の目的 重視すべき要素 向く実施形態
預かり時間の充実・選択活動の幅を広げる 準備と片付けが短い/参加人数を柔軟に変えられる/自由に触れる 常設コーナー、希望者制の短時間活動
保護者への訴求・施設の特色づくり 成果物が見える/写真や作品で共有できる/継続の記録が残る 週1回などの継続クラス、発表を含む季節イベント
学習支援・思考力の土台づくり 段階的なカリキュラム/試行錯誤の余地/指導者の説明力 外部講師の継続レッスン、少人数の学年別クラス

目的が複数ある場合は優先順位を付け、第一目的に合う形から始めるのが現実的です。たとえば「まずは保護者への訴求」であれば単発イベントで反応を確かめ、手応えがあれば継続クラスへ広げる、という順序が取りやすくなります。こうした前提整理を済ませてから教材タイプの比較に進むと、比較の軸がぶれず、購入後に使われない教材を抱えるリスクを大きく下げられます。

主な教材タイプを比較:タブレット型・ビジュアルプログラミング・ブロック型ロボット

学童保育で使えるプログラミング教材は、大きく4つのタイプに整理できます。どれかが一方的に優れているというものではなく、施設の広さ・端末環境・職員体制・利用児童の学年構成によって相性が変わります。まずは全体像を一覧で押さえてから、各タイプの特徴を見ていきましょう。

教材タイプ 向く年齢の目安 運営側の手間
タブレット・アプリ型 年長〜小学6年生 端末の充電・アカウント管理が中心。準備は比較的軽い
ビジュアルプログラミング型 小学2年生〜小学6年生 PC・通信環境の整備と、職員の操作理解が必要
ブロック型ロボット・組み立て系 年中〜小学4年生 部品の数量管理・片付け時間の確保が必要
アンプラグド型(カード・ボード) 年中〜小学3年生 機材不要で最も軽い。進行役の説明力が鍵

タブレット・アプリ型

パズル形式で命令を並べ、キャラクターをゴールまで導くタイプが代表的です。一人1台でも交代制でも運用しやすく、短時間で区切れるのが特徴です。

  • メリット:準備・片付けが短く、10〜20分の細切れ時間でも実施しやすい
  • メリット:進度が自動記録される教材が多く、欠席児のフォローがしやすい
  • デメリット:画面時間の長さに配慮が必要で、保護者への説明が求められる場合がある
  • デメリット:端末台数が不足すると待ち時間が発生しやすい

ビジュアルプログラミング型

命令のブロックを画面上で組み合わせ、作品やゲームを作る方式です。自由度が高く、中学年以上が継続的に取り組む活動に向いています。

  • メリット:作品づくりの幅が広く、長期的に飽きにくい
  • メリット:無償で使える環境が多く、教材費を抑えやすい
  • デメリット:文字入力やマウス操作に慣れていない低学年は手が止まりやすい
  • デメリット:自由度が高い分、つまずいた子への個別対応が増えやすい

ブロック型ロボット・組み立て系

レゴ®ブロックなどで機構を組み立て、動かすところまでを一連の活動にするタイプです。手で触れる成果物が残るため、完成の実感を持ちやすいのが特徴とされています。

  • メリット:組み立てとプログラミングの両方に役割が生まれ、複数人での協働がしやすい
  • メリット:レゴ®ブロックの知育効果として語られるような、試行錯誤と表現の場をつくりやすい
  • デメリット:小さな部品の紛失対策と、保管スペースの確保が必要
  • デメリット:片付けを含めた所要時間が長く、45〜60分程度の枠を想定しておきたい

アンプラグド型

カードやボードを使い、PCを使わずに手順・条件分岐の考え方に触れる方式です。機材投資がほとんど不要で、試行的に始めたい施設に向いています。

  • メリット:初期費用が抑えられ、雨天時のプログラムとしても組み込みやすい
  • デメリット:実際に「動く」体験がないため、子どもによっては物足りなさを感じることがある

低学年ほど、画面上の操作より手を動かす具体物のほうが集中が続きやすい傾向があるとされています。学年構成を確認したうえで、タイプを組み合わせる設計も有効です。

選定の際は「うちの施設で毎回同じ品質で回せるか」を基準にすると判断しやすくなります。教材の魅力だけでなく、準備時間・保管場所・職員の習熟という現実的な条件と照らし合わせて絞り込んでいきましょう。

年齢・学年別に見た教材選びの目安と、異学年が混ざる学童ならではの工夫

学童保育の教材選びが一般の教室と大きく違うのは、1年生から6年生までが同じ空間に同時にいるという前提です。低学年に合わせると高学年が物足りなさを感じ、高学年に合わせると低学年が手を止めてしまう。「学童保育のプログラミング教材の選び方」で最も悩ましいのがこの点で、教材そのものの機能よりも、学年構成にどう合わせられるかが実務上の判断軸になります。

学年別に見た取り組みやすい内容とつまずきやすい点

まずは、施設に在籍している子どもの学年分布を思い浮かべながら、下の目安を照らし合わせてみてください。

学年の目安 取り組みやすい内容 つまずきやすい点
低学年(1〜2年生) 手順書を見ながらブロックを組み立て、モーターやセンサーで「動かす」体験。押す・光る・音が鳴るなど反応が分かりやすいもの 文字の多い画面、長い説明。手順書の読み取りやパーツ探しに時間がかかり、時間内に完成しないことがある
中学年(3〜4年生) 順次・繰り返し・条件分岐の理解。センサーの値で動きを変える、同じ動作を回数指定で繰り返すなどの簡単なプログラム 思った通りに動かないときの原因切り分け。「どこを直せばよいか」が分からず一気に意欲が下がりやすい
高学年(5〜6年生) 自分で課題を設定し、作った物を改造・改良する。タイムを競う、条件を追加する、機構を工夫するなどの発展課題 「作らされている」と感じると急に冷める。低学年向けの内容に見えると最初から参加を避けることもある

低学年は完成させて動かすまでの達成感、中学年は仕組みの理解、高学年は自由度の確保が満足度を左右すると考えられています。逆にいえば、同じ教材でも課題の出し方を変えるだけで、幅広い学年に対応できる余地があります。

異学年が混ざる場での5つの工夫

  1. 難易度の違う課題カードを用意する:同じブロック型ロボットでも「基本ミッション」「応用ミッション」「自由制作」の3段階に分け、子どもが自分で選べるようにする。
  2. 高学年をサポート役にする:組み立てに詰まった低学年を手伝う役割を任せる。教える側にまわることで理解が整理され、居場所づくりにもつながります。
  3. ペア・少人数グループに分ける:1グループ2〜4人程度にして、1台を共同で扱う。台数が限られる施設でも成立し、話し合いの機会も生まれます。
  4. 「完成」の定義を子どもごとに変える:低学年は動いたらゴール、高学年は改造まででゴール。全員に同じ到達点を求めないことが、時間内に終わらせるコツです。
  5. 片付けまでを活動時間に含める:パーツ紛失は異学年混在の現場で起きやすいため、回収係を高学年に固定するなど役割を決めておきます。

教材のスペックや対応年齢の表記よりも、いま目の前にいる子どもの学年構成に合うかを優先して選ぶ。これが学童での失敗を減らす一番の近道です。

「全員参加」にこだわらない選択肢もある

学年差が大きい施設では、全員一斉ではなく希望制のクラスとして運営する判断もあります。興味のある子だけが参加し、他の子は通常の遊びを続ける形です。これは決して手抜きではなく、意欲のある子に十分な時間を確保でき、職員の見守り体制も分散させやすいという実務上の利点があります。一方で、機会の公平性という観点から「学期ごとに希望者を入れ替える」「年に数回は全員参加の単発イベントを行う」といった併用も検討できます。

  • 継続クラス=希望制、単発イベント=全員参加、という組み合わせにする
  • 参加しない子の活動場所と見守り担当を事前に決めておく
  • 保護者向けのお便りで、参加形態と理由を先に説明しておく

どの形が合うかは、在籍人数・部屋の広さ・職員数によって変わります。放課後子ども教室での実施パターン別の進め方も参考に、自施設の条件に近い形から試してみるとよいでしょう。

運営側の負担で選ぶ:機材管理・職員研修・当日の進行という3つのコスト

教材選びで見落とされやすいのが、購入費用の先にある「導入後の運営コスト」です。学童保育・放課後児童クラブは日々の受け入れや連絡帳対応、おやつ・見守りなど通常業務が詰まっており、そこにプログラミングの準備・運営が上乗せされます。教材の魅力よりも、自施設の人員体制で無理なく回せるかという視点で比べたほうが、結果的に長続きします。ここでは負担を「機材管理」「職員研修」「当日の進行」の3つに分けて具体化します。

①機材管理:保管・充電・部品の数え直し

タブレットやロボットを使う場合、施設内に安全に保管する場所と、充電のための電源・時間の確保が必要になります。ブロックやモーターなど部品が細かい教材は、活動後に部品が1つ足りないだけで次回に組み立てられないことがあり、片付け時の数え直しや紛失時の追加購入といった手間が発生します。アプリ型・タブレット型は物理的な紛失は少ない一方で、OSやアプリの更新、子どもごとのアカウント・作品データの管理、Wi-Fi環境の維持といった別種の管理が必要です。

  • 保管場所(鍵のかかる棚か、子どもが勝手に触れない場所か)
  • 充電スケジュールと必要な電源口の数
  • 部品リスト・数量チェック表の有無
  • 破損・紛失時の補充ルートと費用負担の決め方
  • 端末のアップデート、アカウント発行・削除の担当者

②職員研修:事前学習にかかる時間をどう捻出するか

内製で進める場合、職員がまず教材を触り、指導の流れを理解する時間が要ります。1回分のレッスンを組み立てるには、教材の操作習得に加えて、活動のねらい・所要時間・子どもがつまずきやすい箇所の想定が必要です。この時間はシフト内で確保しづらく、結果として「詳しい職員1人に任せきり」という状態になりがちです。職員の入れ替わりがある施設では、その人が異動・退職した瞬間に活動が止まるという属人化のリスクが現実的な問題になります。

③当日の進行:トラブル対応も業務のうち

当日はロボットが動かない、端末がうまく接続できない、作品の出来をめぐって子ども同士がもめる、といった出来事が起こります。進行役が1人だと、個別対応の間に全体が止まってしまうため、補助に入る職員をもう1人配置できるかが実務上の分かれ目になります。

負担の種類 内製(職員が実施) 外部講師に依頼
機材管理 保管・充電・部品数の確認を職員が継続的に担う 講師が機材を持参・持ち帰る形なら施設側の管理はほぼ不要(契約内容による)
職員研修 操作習得と指導準備の時間が必要。担当者交代のたびに再習得 研修は不要。ただし当日の見守り・子どもの様子共有は施設側で担う
当日の進行 進行役と補助の2名体制が望ましく、人員繰りに影響 進行は講師が担当。職員は普段の見守りに集中しやすい
継続性 担当職員に依存しやすく、属人化すると止まりやすい 講師交代があっても事業者側でカリキュラムが引き継がれやすい

判断の分かれ目は「特定の職員がいなくても同じ活動を再現できるか」。再現できる仕組み(マニュアル・手順書)を作れるなら内製、作る余力がないなら外部化を検討する、と整理すると迷いにくくなります。

内製でいくなら、最低限「準備物リスト」「進行台本」「よくあるトラブルと対処」の3点をA4数枚にまとめておくと、担当外の職員でも回せる状態に近づきます。反対に、職員の負担軽減を優先するなら、機材持参型の出張レッスンなど外部委託による活動プログラムの選択肢を比較検討したうえで、自施設の体制に合う形を選びましょう。

費用の考え方と、出張レッスンという選択肢(コトコレクションの例)

プログラミング教材の費用は、カタログに載っている本体価格だけを見て判断すると、導入後に想定外の出費が発生しやすくなります。実務上は「初期費用(機材・教材の購入や整備)」と「運用費(消耗品・部品の補充、ソフトやアプリの更新、通信環境、職員の準備時間や研修にかかる人件費)」の2層で捉えるのが基本です。特に人件費は予算書に現れにくい一方、現場の負担として確実に積み上がります。

費用項目の整理表

費用項目 主な内容 確認しておきたい点
初期費用(機材) タブレット・PC、ロボットキット、ブロック教材一式、収納用の棚やケース 何人で1セットを使う想定か。追加購入の単価と納期は確認できるか
初期費用(教材・環境) 指導用テキスト、ワークシート、Wi-Fi環境の整備、電源・充電設備 テキストは複製・配布が可能か。通信が不安定でも実施できる内容か
運用費(消耗品・更新) 紛失した部品の補充、電池、印刷費、アプリやソフトのライセンス更新 年間でいくら見込むか。ライセンスは年額か買い切りか
運用費(人件費) 職員の事前準備、片付け、研修参加、当日の加配 1回あたり何時間かかるか。通常のシフト内に収まるか
外部委託費 講師派遣料、教材持参費、交通費、単発イベントか継続クラスか 1回あたりの定員、キャンセル規定、最低実施回数の有無

金額については、規模・実施回数・地域・参加人数によって大きく異なるため、必ず複数の見積もりを取って比較してください。同じ「1回いくら」でも、定員や講師の人数、教材の持参有無で中身が変わります。費用の考え方をさらに詳しく整理したい場合は、学童保育のプログラミング講師の外部委託に関する検討項目もあわせて確認すると比較軸が定まりやすくなります。

助成金・補助金を検討する場合

自治体や国の事業として、放課後児童クラブの活動充実やICT環境整備に関する支援制度が設けられている場合があります。ただし制度の内容・対象経費・募集時期は年度ごとに変わるため、次の手順で一次情報を確認することをおすすめします。

  • 所管する市区町村の担当課(子育て支援課・児童福祉課など)の公式サイトで、当該年度の案内を確認する
  • 公募要領や交付要綱の原文で、対象経費に「教材費」「委託料」が含まれるかを読む
  • 申請時期と交付決定のタイミングを確認し、購入・契約の時期が要件に反しないようにする
  • 不明点は、推測せず担当課に直接問い合わせて記録を残す

制度名や金額をネット上の要約だけで判断するのは避け、必ず所管自治体の公式情報と公募要領で確認してください。

出張レッスンという選択肢

機材を自前で購入せず、講師が機材・教材を持参する出張型を利用する方法もあります。運営側の視点では、次のような利点があります。

  • 保管場所が不要:限られた室内スペースを教材の収納に割かなくて済む
  • 職員の事前準備を抑えられる:教材の準備・片付けや指導内容の下調べを外部に任せられる
  • 実施形態を選べる:まずは単発イベントで反応を見てから、継続クラスに移行する進め方ができる
  • 予算が読みやすい:1回あたりの費用が明確で、年間計画に組み込みやすい

一方で、日程が講師側のスケジュールに左右される、実施日以外は教材に触れられないといった制約もあります。自由遊びの時間に日常的に使いたいのか、月1〜2回の特別プログラムとして位置づけたいのかで向き不向きが分かれます。

株式会社SCCIP JAPANが提供する学童向け出張レッスン「コトコレクション」は、講師が機材・教材を持参して実施する形式で、レゴ®ブロックを使った低学年向けの内容を中心に構成しています。単発のイベント形式と継続クラスの両方に対応しているため、「まず1回試してから判断したい」という段階の施設でも検討しやすい選択肢です。見積もりの際は、実施希望日・想定人数・活動室の広さ・電源の有無を先に整理しておくと、条件に沿った提案を受けやすくなります。

導入までの進め方:試行から定着までの5ステップとチェックリスト

教材選びの方針が固まったら、いきなり年間契約や一括購入に進むのではなく、小さく試してから広げる進め方が現実的です。学童保育のプログラミング教材は、実際に子どもたちの前に出してみるまで「盛り上がるか」「片付けが回るか」が読めません。以下の5ステップを踏むことで、失敗したときの金銭的・人的なコストを最小限に抑えられます。

  1. 目的と対象学年を決める:「異学年が一緒に取り組める活動をつくりたい」「雨の日の室内プログラムを増やしたい」など、施設として解決したい課題を一文で言語化します。そのうえで対象を全学年にするのか、低学年のみ・高学年のみに絞るのかを決めます。
  2. 候補教材・事業者の情報収集と比較:自前で教材を購入する案と、講師が機材を持参する出張型の案を並べて検討します。見積もりは最低2〜3件取り、教材費・講師費・キャンセル規定・必要な広さや電源条件まで確認します。
  3. 単発イベントや体験回でトライアルを実施:夏休みや長期休暇、または通常日の1コマを使って1回だけ実施します。参加人数は普段より少なめに設定し、職員が子どもの様子を観察できる余裕をつくるのがコツです。
  4. 職員・保護者・子どもの反応を振り返る:実施直後にその場で気づいたことをメモし、数日以内に短い振り返りミーティングを持ちます。記憶が新しいうちに行うほど精度が上がります。
  5. 継続クラス化、または内容の見直し:手応えがあれば月1回や隔週などの定期開催へ、課題が大きければ学年を絞る・時間を短くする・教材タイプを変えるなどの調整をして再度試します。

最初から年間契約を結ばず、単発のトライアルを1回挟むこと。これだけで「思ったより難しすぎた」「片付けに時間がかかりすぎた」といったミスマッチを、大きな損失なく発見できます。

保護者への周知と同意で整理しておくこと

学童でのプログラミング活動は通常の自由遊びと性格が異なるため、事前の周知が欠かせません。特に費用と写真の取り扱いは、後からのトラブルになりやすいポイントです。

  • 参加費の有無と金額:徴収する場合は、集金方法(現金封筒・口座引き落とし)、締切、欠席時の返金可否を書面で明示します。
  • 参加は任意か全員参加か:任意の場合、参加しない子どもがどこで何をして過ごすか、その見守り体制も同時に説明します。
  • 写真・動画の撮影と掲載範囲:おたより限定か、施設ホームページやSNSにも載せるのかを分けて同意を取ります。
  • 持ち物・服装・当日の流れ:特別な準備が不要であることを伝えるだけでも、保護者の心理的ハードルは下がります。

トライアル後に振り返るチェックリスト

「楽しそうだった」という感想だけで判断せず、できるだけ観察可能な指標で振り返ると、次の判断がぶれません。

振り返りの観点 見るポイント
子どもの参加継続率 最後まで取り組めた人数の割合。途中で離脱した子の学年と、離脱したタイミング
難易度の適合 低学年が手を止めた場面があったか。高学年が早く終わって手持ち無沙汰にならなかったか
職員の負担時間 事前準備・当日の補助・事後対応に要した実時間。通常のシフトで吸収できる範囲か
片付けにかかった時間 部品の回収と数の確認にかかった分数。紛失や破損が出た場合はその点数
会場・設備の適合 机の数、電源やWi-Fiの有無、騒がしさが他の活動に影響しなかったか
保護者からの反応 お迎え時の声かけ、アンケートの回答傾向、次回参加の意向

これらを簡単な記録シートにまとめておくと、次年度の予算要求や委託元への報告資料としてもそのまま使えます。職員の負担に関する視点は外部委託による職員の負担軽減の考え方とあわせて整理すると判断しやすくなります。

年度替わりを見直しのタイミングにする

学童保育は毎年4月に在籍児童の学年構成が入れ替わります。前年度に低学年中心で組んだ内容が、新年度にはそのまま当てはまらないことも珍しくありません。次のようなサイクルで運用すると、無理なく継続できます。

  • 1〜2月:今年度の記録を振り返り、次年度の実施回数と予算案を作成
  • 3月:事業者と次年度の日程・内容をすり合わせ、保護者向けの年間予定に反映
  • 4〜5月:新1年生が慣れる時期のため、易しい内容や短時間の回から再スタート
  • 夏休み:時間に余裕がある時期に、少し長めの特別プログラムを設定

一度決めた形を固定せず、年度ごとに小さく調整していく前提で始めると、現場の負担も抑えられます。

まとめ:施設の条件に合う教材を選び、無理なく続けられる形から始める

学童保育でのプログラミング教材選びは、「人気の教材を入れる」ことではなく「自施設の条件に合うものを、続けられる形で入れる」ことがゴールです。ここまで整理してきた内容を、5つの要点として振り返ります。

  • ①前提条件の棚卸しが先:参加人数、活動時間、通信環境、保管スペース、職員体制を書き出してから教材を検討する。
  • ②教材タイプは優劣でなく相性で選ぶ:タブレット型・ビジュアルプログラミング・ブロック型ロボットに絶対的な優劣はなく、施設の環境と子どもの様子との相性で判断する。
  • ③学年構成に合わせる:低学年から高学年まで混ざる学童では、同じ教材で難易度を変えられるか、上の学年が下の学年を手伝える設計かが重要。
  • ④運営負担を含めた総コストで判断:教材費だけでなく、機材管理・職員研修・当日の進行にかかる時間も含めて比較する。
  • ⑤トライアルから始める:単発イベントや短期の試行で子どもの反応と職員の負担を確かめ、そのうえで継続の形を決める。

最終確認に使えるチェック表

確認する観点 チェックの目安
環境 電源・通信・保管場所が足りているか。故障時の代替手段はあるか
人員 当日、進行と見守りに何人割けるか。担当者が不在でも回るか
子どもの適性 低学年でも手を動かして参加できるか。待ち時間が長くならないか
費用 初期費用と年間の維持費、外部委託の場合の単価が予算内か
継続性 担当職員が異動しても続けられる仕組みになっているか

こうした活動は、子どもが試行錯誤しながら自分のアイデアを形にする時間になります。作ったものを友だちに説明したり、うまく動かない原因を一緒に考えたりする過程を通じて、創造性や論理的思考、コミュニケーションといった力を育む機会につながると考えられています

完璧な体制を整えてから始めるより、単発イベントで一度試し、子どもと職員の反応を見てから継続を判断するほうが、結果的に定着しやすくなります。

「まず何から検討すればよいか分からない」という場合は、学童向け出張レッスンの費用と導入の流れもあわせて確認すると、社内での検討材料を整理しやすくなります。

出張レッスン「コトコレクション」へのご相談

機材の購入や職員研修の負担を抑えたい施設には、講師が機材・教材を持参して実施する、レゴ®ブロックを活用した出張レッスン「コトコレクション」という選択肢もあります。継続クラスだけでなく、長期休みの単発イベントからの試行にも対応しています。人数・時間・実施頻度に応じたご提案が可能ですので、まずはお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。なお保護者の方には、全国の加盟教室で体験レッスンをご用意しています。

FOR FACILITIES
学童・施設へのプログラミング出張レッスン「コトコレクション」

講師が機材・教材をすべて持参。施設側は日程調整と参加者募集だけでOKです。継続クラス・単発イベントのどちらにも対応し、学年混合や理解度の違いにも個別ワークシートで対応します。

まずはお気軽にご相談ください。内容・規模に合わせてご提案します。

コトコレクション(学童保育向けプログラミング出張レッスン)

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