株式会社 SCCIP JAPAN

児童発達支援事業所の運営者向けに、保護者面談で活動の様子を伝えるための記録の取り方と言葉選びを整理。断定を避けた表現例、面談の進め方、個別支援計画との連動、職員の負担軽減策まで実務目線で解説します。

児童発達支援の保護者面談|活動の様子の記録と伝え方の実務ガイド

保護者面談は「支援内容の共有」「保護者の意向確認」「個別支援計画への反映」の3点を軸に進めます。発達の改善や効果は断定せず、観察した事実と職員の見立てを分けて伝えることが基本とされています。

この記事でわかること

  • 面談の目的3つと、制度上押さえておきたい前提
  • 初回・定期モニタリング・随時という面談の種類と準備物
  • 事実・状況・関わり・仮説の4層で記録を書き分ける方法
  • 曖昧な表現を行動と数で書き換えるコツと時短の工夫

児童発達支援の現場では、日々のお子さまの様子をどう言葉にして保護者へお伝えするかが、運営上の大きなテーマのひとつではないでしょうか。「活動には参加できていたけれど、それをどう表現すれば誤解なく伝わるのか」「できなかったことを共有すると不安にさせてしまわないか」と悩む職員の方もいらっしゃると思います。児童発達支援は障害福祉サービスであり、発達の改善や効果を断定的に語ることはできません。だからこそ、観察した事実を丁寧に記録し、解釈と分けて伝える技術が求められます。

本記事では、児童発達支援事業所の運営者・管理者の方に向けて、保護者面談の準備から当日の進め方、記録の取り方、言葉選びまでを表と箇条書きで実務的に整理します。レゴ®ブロックを使った制作活動など、遊びの場面での関わりをどう共有するかの例も交えながら、職員間で共有できる面談の型づくりのヒントをお伝えします。

児童発達支援の保護者面談が担う役割と、押さえておきたい前提

保護者面談は、事業所と家庭が子どもの姿を突き合わせ、これからの支援の方向をそろえるための場です。限られた時間のなかで何をどこまで話すかに迷う管理者の方もいるのではないでしょうか。まずは面談の目的を絞り込むところから整理していきます。

面談の目的は大きく3つに整理できる

  • 支援内容の共有:事業所でどんな活動を行い、子どもがどのように過ごしていたかを、具体的な場面で伝える
  • 保護者の意向の確認:家庭での様子、困りごと、これから大切にしたいことを聴き取る
  • 個別支援計画への反映:共有した内容と意向をもとに、支援の目標や手立てを見直す

この3点を軸に置くと、話題が雑談や世間話に流れすぎることを防げます。逆に言えば、面談で出た話は最終的に計画の文言につながる前提で記録しておく必要があります。

前提として押さえたい制度上の位置づけ

児童発達支援は児童福祉法に基づく障害福祉サービスであり、発達の改善や特定の状態の治療を約束するものではありません。面談でも「通えば言葉が出ます」「集団生活ができるようになります」といった結果の保証はできない、という前提を職員全体で共有しておくことが大切です。

また、個別支援計画の作成・変更にあたっては、保護者等の意向を聴き取り、内容を説明して同意を得ることが求められるとされています。制度上の要件や様式は厚生労働省・こども家庭庁等が公開する資料や自治体の通知で確認し、記事や説明資料に書く際も確認できる範囲にとどめるのが安全です。

面談で伝えるのは「事実としての子どもの様子」と「事業所としての支援の方針」までです。効果や将来の見通しを断定しないことが、信頼を守る最大のポイントになります。

面談の種類と準備物を整理する

面談と一口に言っても、タイミングによって目的も準備も変わります。種類を分けて考えると、職員間で準備の負担を分担しやすくなります。

種類 目的と頻度の考え方 主な準備物
初回面談(契約前後) 家庭の状況・これまでの経過・保護者の希望を聴き取る。利用開始時に実施 受給者証の情報、聴き取りシート、重要事項説明書、事業所の活動内容がわかる資料
定期モニタリング面談 計画の達成状況を確認し、次期の目標を話し合う。計画の見直し時期に合わせて設定 現行の個別支援計画、期間中の活動記録、写真や制作物、モニタリング記録の下書き
随時の相談 家庭や事業所で変化・困りごとが生じたときに随時。短時間でも可 直近の記録、関係機関との連絡内容、相談内容を残すメモ様式

特にモニタリング面談は、当日の思いつきで話すと印象論になりがちです。事前に以下を確認しておくと、話の精度が上がります。

  1. 現行計画の目標を読み返し、関連する記録を抜き出す
  2. できていた場面・難しかった場面を、それぞれ具体的なエピソードで1つずつ用意する
  3. 保護者から前回出た要望に対して、事業所が何をしたかを整理する
  4. 次期の目標案を「仮案」として用意し、面談で一緒に調整する姿勢をとる

なお、活動内容と計画のつながりについては個別支援計画と活動のつなげ方の考え方も参考になります。次の章では、面談で話せる材料をどう日々ためておくかを見ていきます。

自園に合う外部レッスンの取り入れ方は?

3つの質問に答えるだけで、面談で共有しやすい活動の始め方がわかります。(約30秒)

質問 1 / 3

職員の記録づくりの現状は?

当てはまる方を選んでください

質問 2 / 3

外部講師の予算の決め方は?

当てはまる方を選んでください

質問 3 / 3

保護者面談での伝え方の課題は?

当てはまる方を選んでください

診断結果:まずは単発イベントで記録の材料づくりがおすすめです

単発イベントは、職員が普段と違う場面でのお子さまの様子を観察する機会になります。制作中の関わりや集中の続き方など、面談で話せる具体的な一場面を記録に残しやすくなります。費用は1.5〜2.5万円〜が目安です(内容・人数により異なります)。まずは一度実施し、記録の取りやすさを職員間で確かめてみてはいかがでしょうか。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。

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診断結果:継続クラスで面談の定点観察を重ねるのがおすすめです

継続クラスは、同じ形式の活動を重ねることで時期ごとの様子を比べやすく、モニタリング面談や個別支援計画の見直しに使う記録を積み上げやすくなります。費用は1回1万円〜が目安です(内容・回数により異なります)。回数や内容はご相談のうえ設計できますので、年間の活動計画に合わせてご検討ください。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。

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面談で話せる材料をつくる|日々の記録の取り方

保護者面談の質は、当日の話術よりも、それまでに積み上げた日々の記録で決まると言われます。面談の前日に記憶をたどって話す内容を考えると、どうしても「楽しそうでした」「頑張っていました」といった抽象的な言葉になりがちです。逆に、日々の活動の様子が具体的に記録されていれば、面談では記録を読み返しながら、根拠のある事実を落ち着いて共有できます。

面談で話せる材料をつくる 日々の記録の取り方のイメージ

記録を4層に分けて書く

記録をただの日誌にせず、面談で使える材料にするために、次の4層を意識して書き分ける方法が実務的です。1件すべてを埋める必要はなく、印象に残った場面だけでも構いません。

層 書く内容の例
事実(観察できたこと) 何をしたか、どのくらいの時間か、どんな言葉を発したか
状況(場面・時間・人) 活動の種類、時間帯、同席した子ども・担当職員
職員の関わり 声かけの内容、提示した道具、待った時間、援助の量
仮説・気づき 「〜が影響した可能性がある」という職員側の見立て(事実と区別して記載)

重要なのは、4層目の仮説を事実と混ぜないことです。面談では事実を先に伝え、仮説は「私たちはこう考えています」と前置きして共有すると、保護者との認識のずれが起きにくくなります。

曖昧な記録を事実ベースに書き換える

曖昧な記録 事実ベースの記録
楽しそうだった 10分間、同じ机で制作を続け、完成後に職員に見せに来た
落ち着かなかった 集団活動の開始5分で席を立ち、窓際で2分過ごした後、自分で席に戻った
お友達と仲良くできた 同じテーブルの子に赤いブロックを手渡し、「はい」と声をかけた
работа頑張っていた 職員が2回見本を示した後、3回目は自分で手順を進めた

書き換えのコツは、形容詞を数・時間・行動に置き換えることです。ブロック遊びのねらいの立て方のように、活動ごとのねらいが明確になっていると、何を観察して記録すべきかも絞り込みやすくなります。

記録は「誰が読んでも同じ場面を思い浮かべられるか」が基準。形容詞を減らし、行動と数で書くことが、そのまま面談の説得力になります。

記録のタイミングと時短の工夫

  • 活動直後の5分で、キーワードだけのメモを残す(記憶が鮮明なうちに、単語の羅列で可)
  • 終業前の15分で、メモを4層のフォーマットに整理する時間を固定で確保する
  • タブレットやスマートフォンの入力に対応し、手書き転記の二度手間をなくす
  • 「活動名」「関わり」「気づき」など入力欄をテンプレート化し、空欄を埋める形式にする
  • 写真を撮る場合は、同意の範囲・用途をあらかじめ保護者に確認しておく

職員間で粒度を揃える

  • 共通フォーマットを1枚用意し、新人もベテランも同じ項目で書く
  • 月1回、良い記録例を持ち寄って読み合わせ、書き方の基準をそろえる
  • 「暴れる」「わがまま」など評価を含む語は使わず、行動の描写に置き換えるルールを明文化する
  • 個人情報を含む記録は施錠保管または権限管理されたシステムで扱い、持ち出し・印刷のルールを定める

記録は面談のためだけのものではなく、個別支援計画の見直しやモニタリングの根拠にもなります。日々の数行の積み重ねが、保護者への伝え方を支える土台になります。

伝え方の基本|断定せず、事実と解釈を分ける言葉選び

保護者面談で最も気を遣うのが言葉選びです。児童発達支援は障害福祉サービスであり、職員が医学的な診断や評価にあたる発言をすることはできません。また、善意で伝えた「できるようになりました」という一言が、ご家庭にとっては「次はできて当たり前」というプレッシャーになることもあります。基本の姿勢は、観察した事実と、職員の解釈を明確に分けて話すことです。

言い換えの対比表

日頃から職員間で共有しておきたい表現の対比を、下記に整理しました。

避けたい表現 言い換えの例 理由
〜ができるようになりました 〜する場面が見られました/〜する様子が増えてきています できる・できないの二分ではなく、観察された頻度や場面として伝えるため
この活動を続ければ治ります/改善します 〜につながると考えられています/継続して様子を見ていきます 効果を断定すると医療的な判断や誇大な説明になりかねないため
成長しました/発達が遅れています 前回の面談時と比べ、〜の場面での関わり方に変化が見られます 評価的な言葉を避け、時点の比較として事実を述べるため
多動の傾向があります/自閉傾向が強いですね 活動の途中で席を離れる場面が◯回ありました 診断名や医学的評価は職員が述べる立場にないため
他のお子さんはできています 当事業所では〜の手立てを取っています 他児との比較はご家庭の不安を強めるため

伝えるのは「評価」ではなく、観察した事実と、そこでの職員の関わりです。判断はご家庭と専門機関に委ね、事業所は事実と支援の工夫を提供する立場を守ります。

面談で守りたい4つの原則

  • 医学的な診断・評価にあたる発言はしない。診断名や発達の遅れの程度に関する話題が出たら、医療機関や発達相談の窓口につなぐ案内にとどめる
  • 他児との比較はしない。集団場面の話をするときも、特定の子どもが分かる形では語らない
  • 保護者の育て方を評価しない。「ご家庭でもっと〜してください」ではなく「事業所ではこう関わっています。ご家庭でも無理のない範囲で試せそうでしょうか」と提案の形にする
  • できていない点だけで終えない。課題を伝えた後は、必ず事業所側の手立てと次回までの見通しをセットで示す

課題を伝えるときの4ステップ

気になる様子を共有する場面こそ、順序が重要です。いきなり課題から入ると、保護者は責められていると受け取りやすくなります。

  1. 事実を述べる…「先週の制作活動で、途中で席を離れる場面が2回ありました」と、日時・場面・回数で具体的に伝える
  2. 場面の背景を添える…「その日は人数が多く、音が響きやすい環境でした」と、状況要因を併せて示す
  3. 事業所での関わりを伝える…「今は机の位置を壁側に変え、作業の区切りを短くする工夫をしています」と、すでに取っている手立てを説明する
  4. ご家庭と共有したいことを確認する…「ご家庭では似た場面はありますか」「次回の個別支援計画に反映してよいでしょうか」と、一方通行にせず相談の形で締める

この順序を踏むと、同じ内容でも「問題の指摘」ではなく「一緒に考える材料の共有」として受け取られやすくなります。面談記録のフォーマットにもこの4項目を欄として設けておくと、職員が誰でも同じ構成で話せるようになり、担当者による説明のばらつきを抑えられます。

かんたん診断自園に合う外部レッスンの取り入れ方は?30秒でチェック

面談当日の進め方|時間配分と話す順番のテンプレート

面談は、時間の使い方をあらかじめ決めておくと進行が安定します。限られた時間のなかで事業所側の説明だけが続くと、保護者が本当に聞きたかったことを話せないまま終わってしまうことがあります。ここでは30分前後を想定した進行例を示します。

面談当日の進め方 時間配分と話す順番のテンプレートのイメージ

30分面談の時間配分例

場面 目安時間 話す内容
導入 約3分 来所のお礼、最近の日常の肯定的な場面を1つ紹介
日々の様子の共有 約8分 記録に基づく事実と、職員の見立てを分けて説明
保護者からの聞き取り 約8分 家庭での様子、気になっていること、要望
今後の支援方針 約8分 個別支援計画との対応、次期に取り組む内容の相談
次回の確認 約3分 次回面談時期、連絡方法、持ち帰り事項の整理

導入を肯定的な場面から始めるのは、保護者が身構えずに話しやすい状態をつくるためです。「最近、ブロックで作った車をお友達に見せに行く姿がありました」といった具体的な一場面があると、その後の話題にもつなげやすくなります。

面談時間の3分の1以上は保護者が話す時間として確保する。沈黙が生じても急いで言葉で埋めず、保護者が考えをまとめる間として待つ姿勢が大切です。

視覚的な材料の使い方

  • 写真や制作物の実物は、言葉だけの説明より具体的に伝わります。ただし撮影・掲載・共有についての同意確認は事前に必ず行うこと。
  • 他児が写り込んだ写真は使用しない、またはトリミングするなど運用ルールを決めておきます。
  • 記録メモは、そのまま見せるのではなく面談用に要点を整理した資料にしてから共有します。個人の印象や推測の書き込みが残ったままにならないよう確認します。
  • 来所が難しい家庭にはオンライン面談も選択肢になります。短時間の確認事項は連絡帳や電話で補完し、面談だけに情報を集中させない運用が有効です。

保護者が強い不安や要望を示したとき

  1. まず最後まで聞き、途中で否定や反論を挟まない。
  2. 「ご心配なお気持ちはよくわかります」と受けとめたうえで、事実関係を確認する。
  3. その場で判断できないことは「持ち帰って検討し、○日までにご連絡します」と期限を伝える。
  4. 対応方針に関わる内容や苦情に近い内容は、担当者で抱え込まず管理者・児童発達支援管理責任者へ引き継ぐ。

面談後は、記憶が新しいうちに記録を残します。保護者の発言はできるだけそのままの言葉で、職員の解釈は分けて記載すると後から読み返したときに誤解が生じにくくなります。記録は担当者のファイルに留めず、朝礼やケース会議で共有し、個別支援計画と日々の活動のつながりを見直す材料として使うと、次の面談の質も安定していきます。

場面別の伝え方例|ブロック制作など遊びの様子を共有する

面談で保護者に伝わりやすいのは、抽象的な評価よりも「その日、その場面で何が起きたか」という具体的な描写です。ここではレゴ®ブロックを使った制作活動を例に、記録として残しておきたい観察ポイントと、それを面談でどう言葉にするかの変換例を整理します。

ブロック制作で記録しておきたい観察ポイント

  • 材料の選び方:どの色・形のパーツから手に取ったか、迷った時間、並べ方の癖
  • 集中が続いた時間:着席してから最初に席を離れるまでのおおよその時間、再び戻るまでの経過
  • 作り直した場面:崩れたときの反応、作り直したのか別のものに切り替えたのか
  • やりとり:友だちにパーツを渡した、職員に完成を見せに来た、言葉以外での表現
  • 終わり方:片づけへの移行、作品を残したいという訴えの有無

いずれも「できた/できない」ではなく、行動そのものをメモする意識が大切です。ブロック遊びの支援のねらいの立て方とあわせて観察項目を決めておくと、記録がぶれにくくなります。

記録から面談での一言への変換例

記録のメモ 面談での伝え方の文例
赤いパーツばかり10個集めてから制作開始 「まず赤いパーツを集めてから作り始めることが多く、ご自分なりの手順を持って取り組んでいる様子が見られます」
着席から約15分、声かけなしで制作継続 「この日は15分ほど続けて取り組めていました。日によって差はありますが、好きな題材のときは集中が続きやすいようです」
作品が崩れたが、黙って同じ形を作り直した 「途中で崩れてしまった場面がありましたが、ご自分でもう一度組み直していました。立て直す力が育ってきているのかもしれません」
職員に完成品を見せに来て、名前を言った 「完成すると職員のところへ見せに来てくださり、作品の名前を教えてくれました。伝えたい気持ちが言葉になってきている場面です」

伝えにくい場面をどう言葉にするか

うまくいかなかった日ほど、事実と解釈を分け、断定を避けた表現が必要になります。「できなかった」で終わらせず、どんな条件なら落ち着いて過ごせたかをセットで伝えると、保護者も受け取りやすくなります。

場面 伝え方の文例
集団での制作に参加が難しかった 「この日は輪に入るまで時間がかかり、少し離れた席で様子を見ておられました。人数が少ない場面では参加しやすそうでしたので、今後は小グループから試してみたいと考えています」
気持ちの切り替えに時間がかかった 「片づけの場面で切り替えに10分ほどかかりました。事前に残り時間をお伝えした日は移行がスムーズなこともあり、予告の仕方を工夫してみます」
友だちとパーツの取り合いになった 「同じパーツを使いたい場面が重なり、声が大きくなることがありました。職員が間に入ると落ち着いて順番を待てていました」

伝えにくい場面こそ「事実+事業所側の次の工夫」をセットにする。保護者に課題だけを渡さないことが、信頼関係を保つ基本になります。

家庭での遊びにつなげる提案の添え方

面談では「ご家庭でもぜひ」と提案したくなる場面がありますが、言い方次第では保護者の負担感や「やらなければ」という圧力になりかねません。提案する際は次の3点を意識します。

  1. 宿題ではなく選択肢として示す(「もしご都合がつく日があれば」)
  2. 特別な教材や準備を前提にしない(手持ちのブロックや紙でできる範囲に)
  3. 必ず「ご家庭の事情に合わせて、無理のない範囲で」と添える

家庭と事業所で同じことをする必要はありません。事業所での様子を共有すること自体に意味があり、家庭ではお子さんがくつろげることが優先される、という姿勢を言葉にして伝えておくと、保護者の安心につながると考えられています。

面談の質を保つ仕組みづくりと職員の負担軽減

面談の質が担当職員の経験や感覚に左右される状態は、事業所全体のリスクになります。「あの先生はよく話してくれたのに」といった保護者の不満は、職員個人ではなく事業所への不信につながります。記録から面談までの流れを仕組みとして共有し、誰が担当しても一定の水準で伝えられる状態を目指したいところです。

属人化を防ぐ仕組みの例

  • 記録フォーマットの統一:活動名・場面・子どもの行動・職員の関わり・次回の視点、という欄を固定し、自由記述だけにしない
  • 面談シートのひな形化:話す順番(近況の共有→活動の様子→家庭での様子を伺う→今後の方針→質疑)を印刷物として用意する
  • 言葉選びのガイドライン:「できない」「問題行動」などの表現を避け、事実ベースの言い換え例を一覧にして掲示する
  • 新任職員向けのロールプレイ研修:管理者が保護者役を務め、想定質問への応答を練習してから本番に臨む
  • 管理者による面談記録のレビュー:面談後の記録を週次で確認し、断定表現や解釈の混在がないかを点検する
  • ヒヤリとした表現の共有会:「この言い方は誤解を招きかけた」という事例を責任追及ではなく改善材料として持ち寄る

ガイドラインは「禁止語リスト」ではなく「言い換え例集」として作ると、現場で実際に使われやすくなります。

準備時間の確保という現実的な課題

一方で、記録を丁寧に取り、面談シートを埋め、事前に読み合わせをする作業は、職員の時間を確実に圧迫します。特に活動そのものの企画・準備に追われている事業所では、観察や記録に割ける余力が残りにくいのが実情ではないでしょうか。

ここで検討できるのが、活動の企画・進行の一部を外部に委ねる選択肢です。児童発達支援で外部講師に依頼する流れを押さえたうえで、職員が「進行役」から「観察役」に回れる時間を意図的につくる考え方です。

体制 職員の主な役割 記録の取りやすさ
職員が企画・進行 準備・司会・安全管理 進行中はメモが取りにくい
外部講師が進行 個別の見守り・観察 その場で気づきを書き留めやすい

外部レッスンを活用する場合の目安

SCCIP JAPANの施設向け出張レッスン「コトコレクション」では、講師がレゴ®ブロックなどの機材・教材を持参し、継続クラスと単発イベントの双方に対応しています。料金の目安は継続クラス1回1万円〜、単発イベント1.5〜2.5万円〜で、地域や内容により異なります。

  • 教材の購入・保管・補充の手間がかからない
  • 職員は進行を任せ、子ども一人ひとりの反応を見る時間に充てられる
  • 面談で共有できる「具体的な場面」の素材が増える

なお、外部講師の活用と報酬上の加算の関係については、自治体や公的資料で確認できる範囲で判断してください。本記事では制度要件の断定は行いません。導入前に指定権者へ確認しておくと安心です。

かんたん診断自園に合う外部レッスンの取り入れ方は?30秒でチェック

まとめ

児童発達支援における保護者面談は、支援の内容を説明する場であると同時に、事業所と家庭が子どもの姿を共有し、次の目標をすり合わせる場でもあります。限られた時間のなかで納得感のあるやりとりをするには、当日の話術よりも、日々の記録と事前の準備、そして事業所内で共有された進行の型が土台になります。本記事で整理した要点を、最後に振り返ります。

本記事の要点

  • 事実と解釈を分ける|「どの場面で、何をしたか」という観察事実を先に伝え、支援者の見立ては「〜ではないかと考えています」と分けて示す
  • 日々の記録が面談の質を決める|面談直前にまとめようとせず、活動後に短時間で残せる記録フォーマットを用意しておく
  • 断定を避けた表現を選ぶ|診断的な言い回しや発達の見通しの断定はせず、必要に応じて医療・相談機関と連携する前提で話す
  • 進行の型を共有する|導入・家庭の様子の確認・事業所での様子・目標のすり合わせ・次回までの確認事項という順番を職員間で統一する
  • 仕組みで属人化を防ぐ|記録様式、面談シート、記録の振り返りの時間を業務に組み込み、担当者が替わっても質が落ちない状態をつくる

準備から振り返りまでのチェック

タイミング やること
日常の支援中 場面・行動・支援者の関わりを短文で記録。写真や制作物も残す
面談の1〜2週間前 記録を読み返し、伝えたい場面を3つ程度に絞る
面談当日 家庭の困りごとを先に聞き、事業所での様子と重ねて話す
面談後 合意した内容と次回の確認事項を記録に残し、職員間で共有する

保護者との信頼関係は、一度の面談で築かれるものではありません。送迎時の短いやりとりや連絡帳の一行の積み重ねが、面談の場での安心感につながっていきます。

また、面談で共有しやすい材料を増やすという意味では、日々の活動そのものを見直すことも一つの方法です。ブロック制作のように、作る過程と完成物の両方が残る活動は、子どもの工夫や集中の様子を具体的に伝えやすく、ブロック遊びの支援のねらいの立て方とあわせて設計すると、記録と面談のつながりがつくりやすくなります。

施設での活動の選択肢として、講師が機材・教材を持参して伺う出張レッスン「コトコレクション」もご用意しています。レゴ®ブロックを使ったプログラミング・ロボティクスの内容で、継続クラス・単発イベントのいずれにも対応しており、料金の目安は継続クラスが1回1万円〜、単発イベントが1.5〜2.5万円〜です。活動内容や進め方について気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。なお、保護者の方で家庭での習い事をお探しの場合は、全国の教室で体験レッスンを受け付けていますので、お近くの教室の様子もあわせてご覧いただけます。

FOR FACILITIES
保育園・学童などの施設へのプログラミング出張レッスン「コトコレクション」

講師が機材・教材をすべて持参。施設側は日程調整と参加者募集だけでOKです。継続クラス・単発イベントのどちらにも対応し、学年混合や理解度の違いにも個別ワークシートで対応します。

まずはお気軽にご相談ください。内容・規模に合わせてご提案します。

コトコレクション(施設向けプログラミング出張レッスン)



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