株式会社 SCCIP JAPAN

児童発達支援事業所向けに、親子参加イベントの企画手順・所要時間の組み立て方・配慮点を表と手順で整理。レゴ®ブロックを使った親子制作など年齢差があっても取り組みやすい内容や、外部講師費用の目安もまとめました。

児童発達支援の親子参加イベント企画ガイド|手順と配慮点を解説

親子参加イベントは「何のために開くか」を一つに絞り、開催8週前から逆算して会場・案内文・配慮事項のヒアリングを進めます。定員・同伴条件・申込締切は案内前に確定させ、当日の記録と振り返りまで設計することが基本とされています。

この記事でわかること

  • 活動理解や交流など想定される5つの目的と優先順位の決め方
  • 8週前・4週前・2週前・前日・当日の準備スケジュールの組み立て
  • 日程やきょうだい児の同伴条件、案内文に入れる項目の整理
  • 個別支援計画との接続と、加算は公的資料で確認する前提

児童発達支援事業所では、日々の個別支援に加えて、保護者と一緒に参加できるイベントを開きたいと考える運営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。保護者に普段の活動の様子を見てもらいたい、家庭での関わり方のヒントを持ち帰ってほしい、きょうだい児も含めて過ごせる時間をつくりたい——親子参加イベントに期待される役割はさまざまです。一方で、年齢や発達段階の幅が大きい、感覚過敏のあるお子さんへの配慮が必要、保護者の参加率が読めないなど、企画の段階で悩みが尽きないのも実情です。

この記事では、児童発達支援事業所の運営者・管理者の方に向けて、親子参加イベントの企画手順を準備期間の逆算から当日の進行、振り返りまで順を追って整理します。あわせて、所要時間の目安、環境面・人員面の配慮点、外部講師を招く場合の費用感や依頼時の確認事項も表にまとめました。レゴ®ブロックを使った親子制作のように、年齢差があっても同じ場で取り組みやすい活動例も紹介します。

児童発達支援で親子参加イベントを開く目的と位置づけを整理する

親子参加イベントは「保護者に来てもらう行事」として企画が始まりがちですが、最初に決めるべきは内容でも日程でもなく「何のために開くのか」です。目的が言語化されていないと、プログラムの長さ・参加人数・職員配置・当日の声かけまで判断基準がぶれ、準備にかけた時間のわりに手応えが残らない結果になりかねません。企画書の冒頭に一文で目的を書き、職員全員が同じ言葉で説明できる状態にしてから詳細を詰めていくことをおすすめします。

想定される5つの目的を整理する

児童発達支援の親子参加イベントで掲げられる目的は、おおむね次の5つに分けられます。自事業所の現状に照らして、どれが今いちばん必要かを確認してみてください。

目的 主な対象 期待されること
①活動の様子を知ってもらう 利用中の子どもの保護者 日々の支援内容への理解が深まり、面談や連絡帳でのやり取りがしやすくなることにつながると考えられています
②家庭での関わり方のヒント共有 保護者(必要に応じて祖父母) 職員の関わり方を実際に見ることで、家庭での遊び方や声かけの参考が得られると考えられています
③保護者同士の交流 同年代の子をもつ保護者 孤立感がやわらぎ、情報交換の機会になることが期待されます
④きょうだい児を含む家族の居場所づくり きょうだい児・家族全体 家族で一緒に過ごせる場となり、きょうだい児が主役になれる時間をつくれます
⑤地域・見学希望者への開放 未利用の家庭・地域住民 事業所の雰囲気を知ってもらう機会となり、見学や相談のきっかけになり得ます

目的は1つに絞り、残りは「副次的」に置く

5つのうち複数を同時に狙うと、内容がぼやけて参加者にも職員にも伝わりません。優先順位の1位を1つだけ決め、それ以外は「結果的に得られればよいもの」と位置づけると、企画が一気に決めやすくなります。

  • ①が最優先なら、保護者は「見る・一緒にやる」中心で、説明は短く
  • ②が最優先なら、職員の関わり方を見せる場面と、その後の解説時間を確保する
  • ③が最優先なら、制作より待ち時間・歓談時間を長めに設計する
  • ⑤が最優先なら、参加しやすい時間帯と申込方法、見学導線を先に固める

目的が2つ以上並んだ企画書は、たいてい当日の時間が足りなくなります。「今回は①」と決め切ることが、準備を軽くする最大の工夫です。

日々の支援・個別支援計画と地続きにする

親子参加イベントは単発の催しではなく、普段の支援の延長線上に置くと無理がありません。こども家庭庁・厚生労働省が公開する児童発達支援ガイドライン等では、子ども本人への支援と並んで家族支援(保護者支援)が重要な要素として位置づけられています。イベントの企画段階で、次の点を確認しておくと支援との接続が明確になります。

  1. 普段の活動のどの場面を見てもらうか(まったく新しい内容にしない)
  2. 参加する子ども一人ひとりの個別支援計画の目標と、当日の活動がどう重なるか
  3. 当日の様子をどの記録に残し、次の保護者面談でどう振り返るか
  4. 参加が難しい家庭へのフォロー(写真の共有、別日の振替など)

なお、家族支援に関する加算や報酬の取扱いは制度改正によって変わり、要件の解釈も自治体によって確認が必要です。イベントを加算と結びつけて検討する場合は、必ずこども家庭庁や自治体が公開する最新の公的資料・通知を確認し、不明点は指定権者に問い合わせてください。本記事では具体的な単位数や金額には触れず、企画・運営の実務に絞って解説していきます。

親子参加イベント、合う進め方は?

3つの質問に答えるだけ。自事業所に合う企画の始め方が見えてきます(約30秒)

質問 1 / 3

保護者の参加状況はどうですか

当てはまる方を選んでください

質問 2 / 3

職員が準備にかけられる余力は?

当てはまる方を選んでください

質問 3 / 3

外部講師に期待することは?

当てはまる方を選んでください

診断結果:単発イベントから試す進め方がおすすめです

まずは1回の親子参加イベントとして企画し、保護者の反応や所要時間の手応えを確かめる進め方が合いそうです。レゴ®ブロックを使った親子制作なら、年齢差があっても同じ場で取り組みやすく、見学だけの参加も受け入れやすくなります。単発イベントは1.5〜2.5万円〜が目安です(内容・人数により異なります)。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。

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診断結果:継続クラスで定着させる進め方がおすすめです

定期的に外部講師が入るクラスとして組み込み、子どもたちが活動に慣れていく流れをつくる進め方が合いそうです。同じ活動を重ねると、個別支援計画の目標と当日の様子を結びつけて記録しやすくなり、保護者面談でも伝えやすくなります。継続クラスは1回1万円〜が目安です(内容・回数により異なります)。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。

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企画から当日までの手順を逆算する|準備スケジュールの組み立て方

親子参加イベントは、当日の進行よりも準備段階の設計で成否が分かれます。児童発達支援事業所では、個別支援計画に沿った日常の支援と並行して準備を進めることになるため、必要な作業を洗い出し、開催日から逆算して割り振っておくと負担が偏りません。まずは全体の流れを順番に押さえます。

企画から当日までの手順を逆算する 準備スケジュールの組み立て方のイメージ

企画の基本手順

  1. 目的と対象の決定(親子の関わりを見てもらう/保護者同士の交流/事業所の活動理解など、ねらいを1つに絞る)
  2. 開催日・時間帯・定員の仮決め
  3. 会場と動線の確認(出入口、静かに過ごせる場所、トイレまでの導線)
  4. プログラム内容の決定(活動時間と休憩の配分を含めて決める)
  5. 外部講師・業者の手配(必要な場合は早めに打診する)
  6. 保護者への案内文の作成と配布
  7. 参加申込の集約と、個別の配慮事項のヒアリング
  8. スタッフの役割分担と当日シミュレーション
  9. 物品・教材の準備と動作確認
  10. 当日運営(受付・誘導・記録)
  11. 振り返りとアンケートの回収・次回への反映

開催何週間前に何をするか

時期 主な作業
8週前 目的・対象・候補日の決定、会場の確保、外部講師への打診
4週前 プログラム確定、案内文の作成・配布、申込受付の開始
2週前 申込集約、配慮事項のヒアリング、役割分担表の作成、物品発注
前日 会場設営、教材の数量確認、進行の読み合わせ、欠席連絡の反映
当日 受付・誘導、安全確認、進行、片づけ、簡易の振り返り

日程と同伴の条件を先に決める

保護者が参加しやすい日程は、事業所の利用実態によって変わります。平日に仕事をしている家庭が多ければ土曜開催、通所の送迎が落ち着く時期を狙うなら長期休暇中の午前帯が候補になります。候補日を2つ用意し、簡単な希望調査をしてから確定すると参加率の見込みが立てやすくなります。

あわせて、きょうだい児の同伴可否は早い段階で決めておきます。同伴を認める場合は、きょうだい児の人数分の席・教材・見守り担当が必要になり、定員の考え方そのものが変わるためです。「同伴可(未就学児は保護者の付き添い必須)」のように条件まで明記しておくと、当日の混乱を防げます。

定員・同伴条件・申込締切の3点は、案内文を出す前に必ず確定させておく。後から変更すると保護者間で情報が食い違い、問い合わせ対応の負担が増えます。

案内文に入れておきたい項目

  • 開催日時と所要時間(開始・終了時刻を明記する)
  • 持ち物と服装(汚れてもよい服、上履きの要否など)
  • きょうだい児の同伴可否と条件
  • 途中退出・途中参加の可否
  • 写真・動画撮影の扱い(事業所の記録用/保護者による撮影の可否)
  • 事前に伝えてほしい配慮事項の記入欄(音・光・食物アレルギー・苦手な活動など)
  • 申込方法と締切、キャンセル時の連絡先

配慮事項の欄は自由記述だけにせず、チェック形式と組み合わせると書きやすくなります。集まった内容は、保護者面談での記録や伝え方とも共有しておくと、当日の対応が担当者任せになりません。終了後はアンケートを回収し、所要時間・内容・開催曜日の3点について感想を集めておくと、次回の企画が格段に組み立てやすくなります。

所要時間とプログラムの組み立て方|集中が続く時間設計

親子参加イベントの満足度は、内容そのものよりも「時間設計」に左右される場面が少なくありません。お子さんの集中が続く時間、保護者の当日の予定、きょうだいを連れての移動や送迎の負担を考えると、全体で60〜90分程度に収める形が現実的です。特に未就学のお子さんが中心の児童発達支援では、座って取り組む時間が30分を超えると疲れが出やすいため、メイン活動の前後に「動く」「見る」「片づける」といった質の違う時間を挟む構成が扱いやすくなります。

60〜90分で組み立てるタイムテーブル例

下記は全体70分前後を想定した一例です。事業所の広さや参加人数に応じて、メイン活動の時間を前後に調整してください。

時間 内容 ねらい・運営の要点
10分 受付・自由遊び 早く来た親子が手持ち無沙汰にならないよう、ブロックや絵本を出しておく
5分 はじまりの会 流れを絵や写真で提示し、終わりの時刻を伝える
30〜40分 メイン活動(親子制作など) 途中で休んでよいことを最初に伝える
10分 発表・鑑賞 全員発表にこだわらず「見て回る」形も選べるようにする
5分 おわりの会・連絡 次回案内や配布物はここに集約
10分 片づけ・退出 退出が重ならないよう受付で動線を案内

年齢・発達段階に幅があるときの工夫

同じ回に年少から就学前まで参加する場合、同一の進行で全員を動かそうとすると無理が生じます。次の点をあらかじめ設計に入れておくと、当日の調整が楽になります。

  • 終わりが見える化された活動を選ぶ(土台1枚ぶん、ブロック1箱ぶんなど、量で区切れるもの)
  • 途中参加・途中退出を前提に設計する(遅れて来ても途中から入れる活動にし、受付を常時開けておく)
  • クールダウンできる別室や静かなコーナーを用意する(戻ってきやすいよう、席を空けたままにしておく)
  • 見本を複数の難易度で用意し、取り組む量を親子で選べるようにする
  • 音や合図はベル一つに統一し、急な大きな音を避ける

プログラムは詰め込まず、全体の2割を余白として確保しておく。想定外の中断や延長があっても、終了時刻を守れることが保護者の安心につながります。

参加人数ごとのスタッフ配置の考え方

親子参加では保護者が付き添うぶん、職員は個別の対応より「全体の進行」と「離れた親子へのフォロー」に回る配置が組みやすくなります。目安として、進行役・フォロー役・受付や記録役を分けておくと当日の動きが安定します。

参加組数の目安 配置の考え方
5組前後 進行1名+フォロー1名。記録は進行役が兼務しやすい
10組前後 進行1名+フォロー2名+受付・記録1名。別室対応の担当を決めておく
15組以上 2部制や時間差受付も検討。フォローは3名以上、写真・片づけ担当を別に置く

当日の様子は、後の面談や計画の見直しにも活かせます。どの場面でどう関わっていたかを短く残しておくと、保護者面談での伝え方にもつなげやすくなります。

かんたん診断親子参加イベント、合う進め方は?30秒でチェック

配慮が必要なポイント|感覚・環境・保護者への伝え方

親子参加イベントは、いつもの個別・小集団とは違い「人数が増える」「保護者がいる」「場の空気が変わる」という3つの変化が同時に起こります。お子さんにとっては刺激が多くなる場面でもあるため、企画段階から配慮点を洗い出しておくと、当日の想定外を減らせます。ここでは配慮を4つの区分に分けて整理します。

配慮が必要なポイント 感覚・環境・保護者への伝え方のイメージ
区分 具体的な配慮の例
環境面 BGMや拍手の音量を抑える/照明のちらつきや逆光を避ける/1グループあたりの人数を絞り机の間隔を広く取る/入口から席、席からトイレまでの動線を一方向に整理する/静かに過ごせるクールダウンスペースを別室または部屋の隅に確保する
活動面 勝敗や順位を伴う内容を避ける/「見本と同じに作る」ではなく完成形を1つに固定しない/難易度や素材に選択肢を用意する/途中参加・見学だけでも成立する構成にする/終わりの時間を視覚的に示す
保護者対応面 他のお子さんとの比較を促す声かけをしない/写真撮影の可否と公開範囲を事前に書面で確認する/他家庭が写り込む撮影のルールを冒頭で案内する/途中退出・再入室を「いつでも大丈夫です」と最初に伝える
安全面 口に入る大きさのパーツは年齢・特性に応じて使用を見直す/飲食を伴う場合はアレルギー確認を事前に実施/避難経路と誘導担当をスタッフ間で共有/机の角・コード類の養生

これらはいずれも療育の成果を保証するものではなく、参加のハードルを下げ、親子が安心して過ごせる場をつくるための工夫として位置づけるのが適切です。

「全員が最後まで同じことをやり切る」ことを成功の基準にしない。途中で抜けても、見ているだけでも参加として認める設計が、結果的に次回の参加につながると考えられています。

スタッフの役割分担

当日は役割を明確にしておくと、1人のスタッフに判断が集中するのを防げます。人数が限られる場合は兼務でも構いませんが、「誰が何を見るか」は事前に文書化しておきます。

  • 進行役:全体の時間管理と説明。説明は短く区切り、見本を提示しながら進める
  • フォロー役:手が止まっている親子に個別に声をかけ、素材や手順の選択肢を提案する
  • 記録役:写真・動画の撮影可否を確認したうえで記録し、後日の保護者面談での伝え方にも活かせる形で残す
  • 受付・クールダウン対応役:受付、遅刻・途中退出の対応、落ち着きたいお子さんの付き添い
  • 安全担当:避難経路の確保、パーツの落下・紛失の確認、来客や外部講師への案内

事前ヒアリングシートで確認したい項目

申込時に簡単なヒアリングシートを配ると、当日の配慮を具体化できます。設問は多くしすぎず、記入が負担にならない範囲にとどめます。

  1. 苦手な音・光・感触(大きな音、ベタつく素材、人に触れられることなど)
  2. 好きな活動・落ち着きやすい関わり方(ブロック、乗り物、ひとりで取り組むなど)
  3. 服薬・休憩・トイレのタイミングなど、当日に配慮が必要なこと
  4. 食物アレルギーの有無(飲食を伴う場合のみ)
  5. 写真・動画撮影の可否と、園内掲示や通信への掲載の可否
  6. 保護者が当日気にしていること・不安なこと(自由記述)

とくに最後の自由記述は、「他の保護者に迷惑をかけないか心配」「途中で帰ることになりそう」といった声が書かれやすい欄です。回収後にスタッフ間で共有し、当日の冒頭案内で「途中退出は自由です」「席の移動も構いません」と全体に伝えておくと、個別に申し出る負担をかけずに済みます。配慮は特定の家庭だけに向けるのではなく、全体のルールとして最初からゆるく設計しておくことが、結果的にいちばん伝わりやすい方法です。

年齢差があっても取り組みやすい親子制作の例|レゴ®ブロックを使った活動

親子参加イベントでは、年少児から就学前児まで、また発達段階の異なる子どもが同じ場に集まります。全員に同じ完成形を求める活動だと「できた子」「できなかった子」が生まれやすく、保護者の表情も硬くなりがちです。年齢差のある集団で成立させるには、活動そのものに幅を持たせておくことが前提になります。

年齢差があっても成立しやすい活動の条件

  • 正解が1つでない…見本通りでなくても「作品」として成り立つ
  • 完成までの時間を自分で調整できる…途中で終わっても形になる、早く終わったら足せる
  • 手先の使い方のレベルを選べる…並べる・積む・色を選ぶなど難易度に段階がある
  • 作ったものを見せ合える…発表や鑑賞の時間で、出来栄えではなく工夫を共有できる
  • 保護者が手を出しすぎなくても進む…大人の役割が「代わりに作る」ではなく「聞く・認める」になる

この条件を満たしやすい素材の一つが、レゴ®ブロックのような組み立て遊びの教材です。なお当社のプログラムは、レゴ®ブロックを活用して独自に構成したカリキュラムであり、レゴ社の公式プログラムではありません。

親子制作の形式を比較する

形式 所要時間の目安 向いている場面
自由制作(テーマなし) 15〜25分 年齢差が大きい回、初めての親子イベント
テーマ制作(乗り物・おうち・動物など) 20〜30分 作品展や季節行事と連動させたいとき
親子で1つの作品をつくる 25〜35分 やりとりの場面を意図的に増やしたいとき
個々に作って最後につなげる 20〜30分 集団での達成感を共有したいとき

ブロックを並べる、積み上げる、色を選ぶといった一つひとつの行為には、手先の細かな操作や、完成までの見通しを持って取り組む経験が含まれます。また「次は何を付ける?」「この色がいい」といったやりとりが自然に生まれ、保護者がお子さんの考え方や好みに気づく機会にもなります。こうした活動は創造性や表現の機会につながると考えられていますが、効果には個人差があるため、職員からは「できた・できない」ではなく過程を言葉にして伝える姿勢が大切です。発達段階に合わせた遊びの考え方も合わせて整理しておくと、当日の声かけがぶれにくくなります。

年齢差のある場では「同じ課題を全員に」ではなく「同じ素材で、それぞれのやり方を認める」設計が成立の鍵になります。

事前に共有しておきたい安全・運営上の注意

  1. 小さなパーツは誤飲リスクがあるため、対象年齢に応じて大きめのブロックを使うか、低年齢児のテーブルを分ける
  2. 口に入れやすいお子さんがいる場合は、受付時に職員間で情報を共有し、担当を一人立てる
  3. 床に落ちたパーツで滑らないよう、活動エリアの外周を職員が随時確認する
  4. 片付けのルール(終了の合図、色分けせずまとめて戻すなど)を開始前に保護者へも伝える
  5. 作品を持ち帰らない場合は、写真に残す旨を事前案内に明記しておく

片付けは「終わり」を受け入れにくいお子さんにとって負担になりやすい場面です。終了5分前の予告、片付けを遊びの一部にする声かけ、作品を写真で残す運用などを組み合わせると、切り替えの負担を抑えやすくなります。

外部講師に依頼する場合の進め方と費用の目安

親子参加イベントは、自所のスタッフだけで企画・実施することもできますが、内容によっては外部講師を招く選択肢もあります。どちらが良い・悪いということではなく、事業所の人員体制や当日のねらい、年間の予算に合わせて選び分ける視点が大切です。まずは両者の違いを整理しておきましょう。

自所スタッフ実施と外部講師依頼の比較

観点 自所スタッフで実施 外部講師を招く
準備負担 企画・教材準備・進行をすべて職員が担うため負担は大きい 進行と教材は講師側が担うため、職員は当日の支援に集中しやすい
内容の専門性 お子さんの様子を熟知した設計ができる一方、題材の幅は限られやすい 普段と違う題材や進行の工夫を取り入れやすい
費用 材料費が中心で抑えやすい 講師料が発生するため予算の確保が必要
継続のしやすさ 職員の余力次第で頻度が左右されやすい 定期開催の形にすれば活動の柱として予定を立てやすい

外部講師に依頼するメリット

外部講師を招く最大の利点は、職員が「進行役」から離れられることです。進行を任せられる分、スタッフは保護者からの相談に応じたり、落ち着きにくいお子さんの横について個別にフォローしたりと、本来の支援に時間を使えます。また、普段と違う大人・教材との出会いは、お子さんにとっても保護者にとっても新鮮な刺激になります。単発で終わらせず継続クラスの形にすれば、「月に一度の親子活動」として事業所の特色のひとつに育てていくこともできます。

依頼前に確認したい項目

問い合わせの段階で次の点をそろえて確認しておくと、見積もりの比較も当日の段取りもスムーズになります。

  1. 当日の所要時間と進行の流れ(導入・制作・片づけの時間配分)
  2. 必要な会場条件(部屋の広さ、机・椅子の数、コンセントや投影設備の有無)
  3. 機材と教材をどこまで持参してもらえるか、事業所側で用意するものは何か
  4. 対象年齢と定員の目安、きょうだい同伴の可否
  5. 配慮が必要なお子さんへの対応経験と、事前に共有すべき情報
  6. キャンセル規定(天候・感染症等による中止時の扱い)
  7. 保護者同席の可否と、保護者への関わり方の方針

見積もり金額だけで比べず、「持参範囲」「配慮への対応」「キャンセル規定」をそろえて確認すると、後の行き違いを防ぎやすくなります。

費用の考え方

費用は内容・時間・地域によって幅がありますが、施設向けの出張レッスンでは継続クラスで1回1万円〜、単発イベントで1.5〜2.5万円〜が目安となります。単発は教材の準備や移動を1回で完結させる分、継続クラスより割高になりやすい点を踏まえて年間計画を立てると、予算を立てやすくなります。外部講師を導入する前の確認チェックリストもあわせて参考にしてください。

株式会社SCCIP JAPANの施設向け出張レッスン「コトコレクション」では、講師がレゴ®ブロックなどの教材と機材を持参してうかがい、継続クラス・単発イベントのどちらにも対応しています。会場条件や配慮が必要なお子さんの状況は事前の打ち合わせで共有できるため、まずは所要時間と希望の形態を伝えたうえで相談してみるとよいでしょう。

かんたん診断親子参加イベント、合う進め方は?30秒でチェック

まとめ|親子参加イベントを無理なく続けるために

児童発達支援の親子参加イベントは、企画の段階で「何のために開くのか」を一つに絞り、そこから逆算して準備を進めることで、現場の負担を抑えながら実施できます。ここまで整理してきた内容を、最後に実務のチェックリストとしてまとめます。

企画時に押さえる6つの要点

  • 目的を1つに絞る|保護者同士の交流、家庭での関わり方のヒント、事業所の活動理解など、目的が複数あると内容が散らかりやすくなります。
  • 逆算スケジュールで準備する|開催日から逆算し、企画決定・案内配布・申込締切・役割分担・備品準備の期限を先に決めておきます。
  • 所要時間は60〜90分程度を目安に余白を持たせる|受付の遅れや途中退室を見込み、プログラムは詰め込みすぎないようにします。
  • 配慮点は事前ヒアリングで具体化する|音・光・人数・休憩場所の希望を申込時に聞き取り、当日の環境調整につなげます。
  • 年齢差があっても取り組みやすい活動を選ぶ|完成形を決めすぎない制作活動は、発達段階が異なる子どもが同じ場に参加しやすくなります。
  • 外部講師の活用も選択肢に入れる|職員の準備負担が大きい場合、機材・教材を持参する外部講師に任せる方法もあります。

初回は「小さく始めて振り返る」設計に

はじめから大規模なイベントを目指すと、準備も当日運営も負荷が高くなり、次回につながりません。初回は少人数・短時間で実施し、振り返りを記録として残すほうが、結果的に継続しやすくなります。

回数 規模・時間の目安 重点を置くこと
初回 数組・60分程度 運営の流れを確認する/無理のない進行
2回目以降 少しずつ組数を増やす アンケート結果の反映/内容の調整
定例化後 年2〜3回など頻度を固定 年間計画への組み込み/役割の平準化

アンケートは「参加してよかった点」「時間の長さ」「次回やってみたい活動」の3問程度に絞ると回収率が上がりやすく、保護者面談での伝え方にもつなげられます。

親子参加イベントは「大きく一度」より「小さく何度も」。初回の振り返りを次回に反映する仕組みがあれば、職員が代わっても続けられる行事になります。

施設での親子参加イベントや継続的な活動の導入をご検討中でしたら、株式会社SCCIP JAPANの施設向け出張レッスン「コトコレクション」にご相談ください。講師が機材・教材を持参してうかがい、まずは単発イベント(目安1.5〜2.5万円〜)から試していただけます。継続クラス(目安1回1万円〜)にも対応していますので、内容や所要時間を含めてお気軽にお問い合わせください。保護者の方でお子さまの習い事をお探しの場合は、全国の教室での体験レッスンもご案内しています。

FOR FACILITIES
保育園・学童などの施設へのプログラミング出張レッスン「コトコレクション」

講師が機材・教材をすべて持参。施設側は日程調整と参加者募集だけでOKです。継続クラス・単発イベントのどちらにも対応し、学年混合や理解度の違いにも個別ワークシートで対応します。

まずはお気軽にご相談ください。内容・規模に合わせてご提案します。

コトコレクション(施設向けプログラミング出張レッスン)



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