絵カード以外の教材は、個別支援計画のねらいから逆算して選ぶことが基本です。視覚支援、手指操作、模倣、因果関係、やりとり、感覚への働きかけなど、ねらい別に実物や身近な素材を使い分けることで活動の幅が広がります。
この記事でわかること
- 絵カードが担う役割と、補いにくくなる場面・見直しのサイン
- 個別支援計画のねらいと5領域を手がかりにした教材の選び方
- ねらい別の教材アイデアと、見られやすい反応の例の一覧
- 市販教材と手作り教材の比較、衛生管理や提示量の配慮点
児童発達支援の現場で、「絵カードは定着してきたけれど、そろそろ別の教材も取り入れたい」「同じ活動の繰り返しで、お子さまの反応が薄くなってきた気がする」と感じることはないでしょうか。絵カードは視覚的な手がかりとして広く使われている教材ですが、活動のねらいは視覚支援だけではありません。手指の操作、模倣、やりとり、見通しの共有など、支援の目的に応じて教材を使い分けることで、活動のバリエーションは大きく広がります。
この記事では、児童発達支援事業所の運営者・管理者・児童発達支援管理責任者の方に向けて、絵カード以外の教材のアイデアを「活動のねらい別」に整理してご紹介します。身近な素材で用意できるものから、レゴ®ブロックのような構成遊び教材まで、導入時の安全配慮や記録の残し方も含めて具体的にまとめました。お子さまによって反応は大きく異なるため、効果を保証するものではなく、あくまで選択肢を増やすための参考としてお読みください。
絵カード以外の教材が必要になる場面とは
絵カードは、児童発達支援の現場で最も使われている教材のひとつです。言葉だけでは伝わりにくい指示を視覚的な手がかりに置き換え、活動の見通しを示し、選択の機会をつくる。この役割は非常に大きく、代替がきくものではありません。一方で、日々の活動を組み立てていると「カードだけでは届きにくい場面」に出会うこともあるのではないでしょうか。本記事は絵カードを否定するものではなく、活動のねらいに合わせて手段の選択肢を増やすという視点で、絵カード以外の教材や工夫を整理していきます。
絵カードが担っている役割を整理する
まず、現在使っている絵カードが「何のために」置かれているのかを言語化しておくと、別教材を足すべきか、カードを改良すべきかの判断がしやすくなります。
| 絵カードの主な役割 | 補いにくくなる場面の例 |
|---|---|
| 活動の見通しの提示(スケジュール) | 予定変更が多い日や、集団全体に一斉に示したいとき |
| 指示・手順の視覚化 | 実際に手を動かす工程が多く、静止画では伝わりにくいとき |
| 要求・選択の表出 | 選択肢が実物でないとイメージしづらいとき |
| 概念・語彙の学習 | 生活場面への般化(応用)が進みにくいとき |
教材を見直したいサイン
次のような様子が続いているときは、教材そのものではなく「ねらいに対する手段の選び方」を点検するタイミングかもしれません。
- 同じカード教材に対して反応が薄くなり、取り組みが短時間で終わってしまう
- カードでは正答できるのに、生活場面や別の部屋では同じ行動につながりにくい(般化のしづらさ)
- 座って行う課題に偏り、手指・姿勢・全身を使う活動の時間が不足している
- 個別場面では使えるが、集団活動では一人ひとりに提示しきれず進行が止まる
- 年齢や発達段階が上がり、提示内容が実年齢に合わなくなってきた
- 支援者によって使い方や声かけがばらつき、記録に残る変化が読み取りにくい
個別支援計画のねらいから逆算して選ぶ
教材選びで迷ったときに立ち戻りたいのが、個別支援計画に書かれたねらいです。「этот教材が面白そうだから使う」ではなく、「このねらいを達成するには、どの手段が合うか」という順序で考えると、絵カード・実物・操作教材・身体を使う遊びなどを目的に応じて使い分けられます。
- 個別支援計画のねらいを一文で言い換える(例:順番を待つ経験を重ねる)
- そのねらいが表れる具体的な行動を決める(例:友だちの番を見て待つ)
- その行動が自然に生じる場面・教材を選ぶ(例:二人で交代して使う構成遊び)
- 支援者の関わり方(声かけ・提示のタイミング)をあらかじめ決めておく
教材は「ねらいを達成するための手段」であり、教材を増やすこと自体が目的ではありません。絵カードを残したまま、場面に応じて別の手段を足していく発想が現実的です。
5領域の枠組みを手がかりにする
厚生労働省が示す児童発達支援ガイドラインでは、支援の内容として「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域が整理されています。自事業所の教材を領域ごとに並べてみると、どこに偏っているかが見えやすくなります。運動・感覚や人間関係・社会性の領域は、カード教材だけでは手薄になりやすい部分です。なお、制度上の位置づけや報酬・加算の要件は改定されることがあるため、必ず最新の公的資料や自治体の通知で確認してください。
発達段階に応じた遊びの選び方については、児童発達支援の遊びを発達段階に合わせる考え方もあわせて参考になります。次のセクションでは、ねらい別に使える教材アイデアを一覧で整理します。
絵カード以外の教材、次の一手は?
3つの質問に答えると、外部講師の活かし方が単発型か継続型かが分かります(約30秒)
質問 1 / 3
教材の見直しは今どの段階ですか?
当てはまる方を選んでください
質問 2 / 3
職員体制で近いのはどちらですか?
当てはまる方を選んでください
質問 3 / 3
保護者や職員への説明で重視するのは?
当てはまる方を選んでください
診断結果:まずは単発イベントで試すのがおすすめです
絵カード以外の教材を広げる第一歩として、外部講師による単発イベントが向いています。ブロックなどの構成遊びを使い、お子さまの反応や職員の動き方を一度の活動で確かめられます。費用は1.5〜2.5万円〜が目安です(内容・人数により異なります)。手応えを見てから継続を検討する流れもつくれます。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。
診断結果:継続クラスでねらいに沿って定着させるのがおすすめです
ねらい別の教材を日々の活動に根づかせたい場合は、継続クラスが合います。同じ流れを繰り返すことで見通しが持ちやすくなり、段階づけや記録の視点も職員間で共有しやすくなります。費用は1回1万円〜が目安です(内容・回数により異なります)。回数や内容は個別支援計画に合わせてご相談いただけます。報酬や加算の扱いは、所管の自治体や公的資料でご確認ください。
活動のねらい別・教材アイデア一覧表
教材は「何を使うか」より「どのねらいのために使うか」で整理すると、職員間で共有しやすくなります。ここでは児童発達支援の活動でよく設定される6つのねらいごとに、絵カード以外の教材アイデアと、見られやすい反応の例をまとめました。お子さまにより反応は異なりますので、あくまで活動を組み立てる際の出発点としてご覧ください。

表1:ねらい×教材アイデア
| ねらい | 教材アイデアの例 | 見られやすい反応の例 |
|---|---|---|
| 視覚支援・見通し | 活動で実際に使う実物の提示、砂時計やタイマー、終わりを示す箱やトレー | 残り時間を自分で確かめようとする、切り替えの場面で立ち止まりやすい場合があります |
| 手指操作・微細運動 | 洗濯ばさみ、スポンジ、ピンセットやトング、穴あきボードとひも | 力加減を調整しようとする、両手を使い分けやすい場合があります |
| 模倣・身体の動き | わらべうた、鏡あそび、手遊び、大きな動きを伴う動作模倣 | 大人の動きを見てから動く、声やリズムに合わせやすい場合があります |
| 因果関係・試行錯誤 | スイッチトイ、ボール転がしの坂、積み上げ・倒しの構成遊び | 同じ操作を繰り返す、置き方を変えて試そうとする様子が見られる場合があります |
| やりとり・コミュニケーション | 順番カードを添えた簡単なゲーム、2人で1セットの道具、役割のある運搬あそび | 相手の順番を待つ、物を手渡す動きが出やすい場合があります |
| 感覚への働きかけ | 素材の違う布やボール、重さの異なる袋、音の鳴る素材 | 特定の素材を選んで触れる、苦手な感触を避ける様子が見られる場合があります |
同じ教材でも、ねらいを変えれば別の活動になります。たとえば洗濯ばさみは微細運動の教材ですが、色を合わせて挟む課題にすればマッチング、2人で数を分け合えばやりとりの教材にもなります。手元の教材を増やす前に、既にあるものの使い道を広げられないか確認してみてください。
表2:市販教材と手作り教材の比較
| 観点 | 市販教材 | 手作り教材 |
|---|---|---|
| 準備の手間 | 購入後すぐ使える。予算申請の手続きは必要 | 作成時間がかかるが、材料費は抑えやすい |
| 調整のしやすさ | 難易度は固定されがち。段階づけは提示量で工夫 | 一人ひとりに合わせて大きさ・数・難度を変えやすい |
| 衛生管理 | 素材が明示され、拭き取りや洗浄の可否を確認しやすい | 紙・布素材は劣化しやすく、交換のタイミングを決めておく必要がある |
どちらが優れているということはなく、ねらいと利用するお子さまの状態に応じて使い分けるのが現実的です。口に入れる可能性のあるお子さまがいる場合は、サイズと素材の確認を優先してください。
教材そのものより、提示の仕方と量の調整が活動の質を左右します。机の上に出す数、見せる順番、終わりの示し方を揃えるだけでも、同じ教材の手応えは大きく変わります。
教材を選ぶときのチェックポイント
- このねらいに対して、その教材でなければならない理由を説明できるか
- 提示する個数・時間を、お子さまごとに変えられる構造になっているか
- 誤飲・破損のリスクがある部品が含まれていないか
- 片付けまでを含めて、お子さまが自分で終われる形になっているか
- 複数の職員が同じ手順で提示できるよう、置き場所と使い方が共有されているか
手指を使う活動の組み立てをさらに細かく検討したい場合は、児童発達支援の指先遊びの教材アイデアもあわせて参考にすると、年齢ごとの段階づけが整理しやすくなります。
構成遊び教材(ブロック)の活かし方と安全配慮
絵カード以外の教材として導入しやすいのが、レゴ®ブロックをはじめとする構成遊び教材です。つまむ・はめる・外すといった手指操作、見本を見て同じ形を作る模倣、完成イメージを言葉で伝え合うやりとりなど、ひとつの教材から複数のねらいに展開しやすい点が特徴とされています。ただし効果を断定できるものではなく、お子さま一人ひとりの発達段階と安全面を踏まえた設定が前提になります。
ねらいへの展開例
- 手指操作:大きめのパーツをつまんで台板にはめる/外す、縦に積む
- 模倣・模写:職員が作った2〜3ピースの見本と同じものを作る
- やりとり:「赤を1つください」とお願いする代わりに、色や数を伝えてパーツを受け取る(言葉・指さし・カードいずれでも可)
- 見通し・切り替え:作る→見せる→片付けるの流れを毎回同じ順序で行う
パーツサイズと想定する使い方の目安
| パーツの大きさ | 想定する使い方の目安 | 配慮のポイント |
|---|---|---|
| 大型(握りこぶし程度) | 積む・崩す・並べるなど全身と腕の動き | 口に入る段階のお子さまでも扱いやすいサイズを選ぶ |
| 中型(幼児向けサイズ) | はめる・外す、数個の見本を模倣して作る | 誤飲の心配が残る場合は職員が常時そばにつく |
| 小型(標準的なブロック) | 細かい組み立て、作品づくり、ルールのある活動 | 口に入れる行動が見られる間は使用を見合わせる |
パーツサイズは「年齢」ではなく「口に物を入れる行動が残っているか」で判断するのが安全側の考え方です。迷ったら大きいサイズから始めます。
誤飲・衛生に関する安全手順
- 活動前にパーツ数を数えて記録し、欠けや破損がないか確認する
- 活動中は、口に入れる段階のお子さまのグループに必ず職員が1名つく
- 活動後にもう一度パーツ数を数え、合わない場合はその場で全員で捜索する
- 不足が解消しない場合は時間と状況を記録し、保護者・管理者へ共有する
- 定期的に中性洗剤で洗浄し、完全に乾燥させてから収納する
片付けも支援の一部として手順化しておくと、活動の終わりが分かりやすくなります。「色ごとのケースに入れる」「大きいパーツから先に戻す」など、言葉と写真で手順を掲示しておくと職員間でも対応がそろいます。
見本の提示を3段階に分ける
| 段階 | 見本の提示方法 |
|---|---|
| 段階1 | 職員が目の前で1ピースずつ置いて見せ、同じ動きをまねしてもらう |
| 段階2 | 完成した実物の見本を横に置き、自分でパーツを選んで組み立てる |
| 段階3 | 写真や簡単な図だけを渡し、必要なパーツを探すところから取り組む |
同じ活動でも段階を分けておけば、少人数のグループで発達段階が異なっていても同時に取り組めます。構成遊びの環境づくりは、ブロック遊びのコーナー設定と環境構成の考え方も参考になります。
かんたん診断絵カード以外の教材、次の一手は?30秒でチェック
手作り・低コストでできる教材の工夫
市販の教材は便利ですが、子ども一人ひとりの段階に合わせようとすると数も種類も必要になり、予算と保管スペースが追いつかないことがあります。100円ショップの用品や日用品、園・事業所で出る廃材を使えば、同じねらいの教材を段階違いで複数用意することができます。ここでは準備時間が限られる現場でも取り入れやすいアイデアと、作るときの留意点を整理します。

日用品・廃材で作れる教材アイデア
- ペットボトルのふた合わせ:同色・同柄のふたをペアにして並べる。マッチング、色の弁別、つまむ動作の練習に。シールを貼れば難易度を段階的に変えられます。
- 洗濯ばさみの取り付け:厚紙で作った土台の縁に洗濯ばさみを挟む。指先の力加減と両手の協応を使う活動で、ばさみの固さを変えると負荷を調整できます。
- マジックテープの着脱ボード:フェルトや厚紙にマジックテープを貼り、絵や形のパーツを貼り外しする。順番に並べる課題にも応用できます。
- クリアファイルの手順表:活動の手順を写真や線画で示し、クリアファイルに入れて差し替え可能に。終わった工程にマグネットやクリップを移す形にすると、見通しが持ちやすくなります。
- 紙コップの重ね・積み:数を数える、高さを競う、色の順番どおりに積むなど、ねらいを変えて何度も使えます。軽く、倒れても安全です。
- 牛乳パックのパズル:切り開いた面に絵や写真を貼り、分割してピースにする。2ピースから始めて枚数を増やせば段階調整が容易です。
- タッパーの投入課題:ふたに穴やスリットを開け、ストローやチップ、カードを入れる。穴の大きさを数種類作ると、同じ活動で複数の段階に対応できます。
作るときのチェックポイント
- 切り口や角はテープや紙やすりで処理し、口に入る大きさのパーツは誤飲リスクを想定して使う場面を限定する。
- 手のサイズに合うか、つまみやすいかを職員が実際に試してから導入する。
- 洗える・拭ける素材を優先し、衛生管理の手順もあわせて決めておく。
- 壊れても短時間で作り直せる構造にする(複雑な加工をしない、型紙を残す)。
- 同じ教材を「やさしい・ふつう・難しい」の段階違いで複数用意し、個別支援計画に沿って選べるようにする。
素材別・用意しやすさと留意点
| 素材 | 用意しやすさ | 留意点 |
|---|---|---|
| ペットボトルのふた・紙コップ | высок…集めやすく費用ほぼ不要 | 小さいパーツは年齢・口に入れる癖の有無を確認 |
| 牛乳パック・段ボール | 日常的に出る廃材で確保しやすい | 洗浄・乾燥が必要。湿気で傷みやすい |
| 洗濯ばさみ・マジックテープ | 100円ショップで一括購入可 | 固さ・粘着力の個体差を事前に確認 |
| クリアファイル・ラミネート | 既存の事務用品を流用できる | 角が鋭くなりやすいため丸く切る |
| ブロック類 | 既存備品を活用できる | サイズと個数の管理、片付けルールを明確に |
手作り教材は「作ること」より「同じものをいつでも再現できること」が重要です。型紙と作り方メモを教材とセットで保管しておくと、担当者が替わっても活動が止まりません。
属人化を防ぐ保管とラベリング
手作り教材は作った職員しか使い方を知らない状態になりがちです。保管と記録のルールを決めておくと、他の職員も迷わず使えます。
- 収納箱に「ねらい(マッチング/指先/手順理解など)」と「段階」をラベル表示する。
- 教材の袋に、作り方・使い方・想定するねらいを書いた1枚のカードを同封する。
- 型紙はコピーして一括ファイル化し、破損時に誰でも補充できるようにする。
- 月1回、欠品・破損のチェック日を設け、補充担当を交代制にする。
指先の動きをねらう教材については、児童発達支援の指先遊びの教材アイデアもあわせて参考にすると、段階づくりの幅が広がります。
教材を活動に落とし込む手順と記録の残し方
教材の種類を増やしても、それだけで活動の質が上がるわけではありません。大切なのは、個別支援計画のねらいと教材がつながっていること、そして使った結果が記録として残り、次回の調整に反映されることです。ここでは導入から振り返りまでの流れと、記録の書き方を整理します。
導入から振り返りまでの6ステップ
- 個別支援計画のねらいを確認する:「指示を聞いて最後まで取り組む」「友だちに物を手渡す」など、その子に設定されている目標を言語化しておきます。
- ねらいに合う教材を選ぶ:教材ありきではなく、ねらいを達成しやすい形・大きさ・操作量のものを選びます。同じブロックでも、枚数や色数を絞るだけで難易度は変わります。
- 提示手順と声かけを事前に決める:どの順番で机に出すか、最初の一言は何か、終わりの合図はどうするかを担当者間で揃えます。
- 成功体験が持てる難易度から始める:初回は「少し簡単すぎる」くらいが適切です。できた経験が次の挑戦につながると考えられています。
- 様子を具体的に記録する:できた・できないではなく、どんな手がかりがあればできたかを残します。
- 職員間で共有し調整する:次回の難易度、提示方法、支援の量を決め直します。
記録の目的は評価ではなく「次回の支援をどう変えるか」を決めること。読み手が同じ場面を再現できる具体性があるかを基準にすると、書き方が定まります。
記録の書き方を具体化する
抽象的な記録は、担当が替わったときに情報が引き継がれません。事実ベースで、手がかり・時間・反応を書き分けると、支援の再現性が高まります。
| よくある記録例 | 改善した記録例 |
|---|---|
| ブロック遊びを楽しんでいた | 見本の写真を横に置くと、約10分間座って組み立てを続けた |
| 指示が通らなかった | 口頭のみでは動かなかったが、職員が実際に1つ置いて見せると同じ動作を再現した |
| できなかった | 8ピースでは途中で離席。4ピースに減らすと最後まで取り組めた |
| 友だちと仲良くできた | 「赤をちょうだい」と言葉で要求し、相手から受け取る場面が2回あった |
記録の負担を減らす観察の工夫は、活動記録の書き方の考え方も参考になります。
保護者への伝え方と制度面の注意
保護者にお伝えするときは、専門用語を避け、家庭で再現できる形に翻訳することがポイントです。ただし、家庭に課題を背負わせない配慮も欠かせません。
- 「写真を見せると取り組みやすい」など、事業所で有効だった手がかりを一つだけ具体的に伝える
- 家庭でやることを義務のように伝えず、「もし余裕のあるときに」と選択の余地を残す
- できなかったことだけでなく、どの条件なら取り組めたかをセットで共有する
- 教材を家庭で買い揃える必要はないことを明確に伝える
なお、記録や個別支援計画の様式、加算の算定要件に関する判断は、厚生労働省やこども家庭庁などの公的資料と、指定権者である自治体への確認を前提としてください。運用の解釈が自治体によって異なる場合があるため、独自の判断で進めないことが安全です。
かんたん診断絵カード以外の教材、次の一手は?30秒でチェック
まとめ:教材の幅を広げ、外部プログラムも選択肢に
絵カード以外の教材を探すとき、大切なのは「新しい教材を増やすこと」そのものではなく、ねらいに沿って教材を選び直すという視点です。この記事で整理してきた内容を、最後に3つの柱として振り返ります。
振り返りたい3つのポイント
- ねらい別に教材を整理する:コミュニケーション、手指の操作、順番やルールの理解など、ねらいごとに使える教材を一覧にしておくと、計画を立てる職員が変わっても選択の軸がぶれにくくなります。
- 安全配慮を前提に構成遊び教材を活かす:レゴ®ブロックのような構成遊び教材は、誤飲やパーツ管理への配慮、サイズの選択、片付け導線の設計をセットで考えることが前提になります。
- 記録と共有で改善を回す:「できた/できない」ではなく、どの場面でどんな反応があったかを短く残し、次回の教材設定に反映する流れをつくります。
教材を増やすより先に、「このねらいにこの教材が合っているか」を見直すほうが、活動の質は安定しやすくなります。
職員の負担を増やさずに幅を広げる方法
とはいえ、教材研究や準備に充てられる時間には限りがあります。手作り教材で広げる方法と、外部の出張プログラムを取り入れる方法には、それぞれ向き不向きがあります。
| 方法 | 向いている場面 | 留意点 |
|---|---|---|
| 手作り・既存教材の工夫 | 日々の個別課題、少人数の反復活動 | 準備時間と職員のスキル差が出やすい |
| 外部の出張プログラム | 活動の幅を広げたいとき、行事・体験会 | 費用と日程調整、事前の情報共有が必要 |
外部プログラムは、講師が機材や教材を持参する形であれば、事業所側での購入や保管の負担を抑えやすいのが利点です。活動のバリエーションに悩む場合は、発達段階に合わせた遊びの考え方とあわせて検討すると方向性が定まりやすくなります。
出張レッスン「コトコレクション」という選択肢
株式会社SCCIP JAPANでは、施設向けの出張プログラミングレッスン「コトコレクション」を提供しています。レゴ®ブロックを活用した独自カリキュラムで、講師が機材・教材を持参してうかがうため、事業所での教材準備は基本的に必要ありません。
| 形態 | 料金の目安 |
|---|---|
| 継続クラス | 1回 10,000円〜 |
| 単発イベント | 1回 15,000〜25,000円〜 |
料金は内容・人数・地域により異なるため、あくまで目安としてご覧ください。お子さま一人ひとりの状況に応じた進め方(活動時間の長さ、グループの人数、刺激量の調整、職員との役割分担など)は、事前の打ち合わせで調整できます。
継続クラスとして活動に組み込むのか、まずは単発のイベントから試すのか迷う場合も、現状の活動内容をお聞きしたうえでご提案します。教材選びや活動の幅でお悩みの事業所の方は、まずはお気軽に出張レッスンのご相談・お問い合わせください。また、保護者の方へは、全国13教室で実施しているレゴ®を使ったプログラミング教室の体験レッスンもご案内しています。
あわせて読みたい
